「ヨコミネ式」といえば、メディアでたびたび取り上げられ話題となっている教育法。多くの天才キッズを育て、最近ではフィギュアスケートの紀平梨花選手も2歳からヨコミネ式の幼稚園に通っていたということで、ますます注目を集めています。

スパルタ教育や英才教育と誤解されがちなヨコミネ式ですが、実は「教えることは極力減らす」ということがポリシー。

楽しく遊び感覚で学べるような「仕掛け作り」をすることで、子供たちのやる気のスイッチが入るというのです。そのスイッチさえ入れば子供は勝手に伸びていくそう。

ではいったいどんなところに、子どもがやる気になるスイッチが隠れているのでしょうか。ヨコミネ式を考案した横峯吉文氏の著書『ヨコミネ式 子供の才能を伸ばす4つのスイッチ』の中からご紹介していきます。

スイッチ1:子供は競争したがる

子どもたちに競争をさせると、できない子が傷ついたり、やる気を失ったりしてしまうのではないかと考える人も多いのではないでしょうか。

しかし、そんな心配は無用。子どもたちは競争が大好きだというのです。運動でも勉強でも、順位をつけられると、勝った子は嬉しくなってますますやる気が出て、負けた子は「もっとできるようになりたい」と思うからです。

子どもたちは自分が負けたとしても卑屈になったり、相手を妬んだりするのではなく、「あの子のようにできるようになりたい!」「◯◯ちゃんはすごい!」という憧れや尊敬の念を抱くといいます。大人の考える「競争」よりとても純粋ですよね。

かけっこなどは、年齢や、足の速さによってハンディをつけながら、誰もが勝つ経験と負ける経験をすることで、子どもたちは自信をつけ、お互いに成長していけるのだそうです。

我が子が負けて悔しがる姿を見るのは、親としては複雑な気持ちもあるかもしれませんが、負ける経験こそが成長のチャンスと、温かく見守りたいですね。

スイッチ2:子供は真似をしたがる

ヨコミネ式の保育園では10段の跳び箱を軽々跳ぶ子どももいますが、決して先生たちが熱心に手取り足取り教えるわけではないそうです。むしろ、教えようとすると怪我をするなどの危険が高まるのだとか。いったいなぜでしょう?

それは、大人が教えてやらせようとすると、子どもたちが「やらされている」という感覚になるからです。そうすると集中することができず、不注意による怪我などのもしやすくなるそうです。

反対に、子どもたちが夢中になってやっているときには集中力が高まるのだとか。

そのためには、「できる子の姿を見せる」ことが有効だといいます。例えばブリッジ歩きでも、できない子に「こうするとできるよ」というアドバイスをするのではなく、「お兄ちゃんはどうなってる? よく見て!頭(の位置)はどうなっている?」などと促すことで、子どもたちは必死にお手本を真似ようとするそうです。

子どもを見ていると、つい口出ししたり、先回りしてできるように促したりしてしまいがちですが、それは子どものやる気を奪ってしまうことになるかもしれません!

横峯さんは「子どもはみんな、真似をする天才」だといいます。「真似をしたがる」というスイッチを入れると、できなかったことが突然できるということもよく起こるそうです。