頑張りすぎるとむくわれない

妻の甘えとは、適度に夫に役目をふること、それと、たまには怠けることなのかもしれません。一人で頑張りすぎる主婦は、恐れを抱かれることがあります。

お酒の席で会った男性に、こんなかたがいました。彼には、放っておいても家事全般なんでも一通りやってくれる有能な奥様がいらっしゃるのですが、「感謝しているけどものすごく怖い。怖いと思った時から愛はない」のだとか。

彼は奥様のことを、家のことならすべてまかせられる、頼れるパートナーだと認めていました。だけど、愛はないと何度も断言していたのです。酔った人の発言ですから、本心ではない可能性もありますが……。

少しも甘えを見せない「良妻ぶり」に夫が恐怖心を抱いてしまったせいで、愛から遠ざかる。そういう夫婦もあり得るのです。

家事をサボればいいとも言えないのですけれど、頑張るのもほどほどに。家は妻にとっても体を休める場所ですから、奥様自身もくつろいで過ごすのがいいのかもしれません。

弱みを見せたっていいじゃない

しかし、ですよ。夫の目には完璧超人のように映ったようですが、その奥様にもうまく行く日もあればそうでもない日もあると思うのです。
朝起きたら体調がすぐれなかったり、「急いで」と言っても子どもは言うことを聞いてくれなかったり、気が進まないママ友づきあいで消耗してしまったり、買ったばかりの傘が壊れたり……。生きているだけでいろんなことが起きます。

今日はひどい1日だったなんて言わないことは、人間としてはすばらしいと思います。だけど、常に正しく生きている女性が愛されるわけではない。かえって敬遠されることさえあるわけです。

年ごとにだんだん夫に弱みを見せられなくなっていく女性が多いようですが、人間はもともと不完全なもの。他の人には知られたくなくても、夫になら見せられることがあるはずです。素の表情や本音、人間としての弱さをさらけ出す瞬間があってもいいのでは。

正しく甘えれば夫も喜んでくれることでしょう。ずっと一人で何かを抱えて頑張ってきた大人女性のみなさまが、少しだけ自分に甘くなることを覚えてラクになるために――、参考になれば幸いです。

女性の生きにくさをちょっぴり軽くするコラムニスト。医療従事者向けの情報サイトでメディカルコミュニケーターを勤めたのち、『OKGuide』にて読者のあらゆる疑問・お悩みを解消に導くガイド記事を提供している。今や絶滅寸前の女子短大卒。