プロレス専門チャンネルのキャスターやコラムニストとして活躍する三田佐代子さん。この度、中央公論新社より三田さん初の単著となる新書『プロレスという生き方 - 平成のリングの主役たち』が発売されました。
様々な選手や関係者にフォーカスすることで、多様性に満ちた現在のプロレスが持つ楽しさや魅力、そして、奥深さに迫った『プロレスという生き方』。
この本について、そして、プロレスは、なぜ今また面白くなったのか? 三田さんにお話を伺いました。
地方局のアナウンサーからプロレス専門チャンネルのキャスターに
――今日は、本の内容やプロレスの魅力そのものについても、お話をお聞かせ願えればと思います。三田さんは、プロレスと関わる以前は、フリーのアナウンサーをなさっていたんですよね?
三田さん(以下、三田):そうです。最初は、テレビ静岡という地方局で、アナウンサーをやっていたんですけど、それを辞めて上京しまして、その時に入った事務所が古舘伊知郎さんの古舘プロジェクトだったんです。
ちょうどそのタイミングで、パーフェクTV、いまのスカパー! がプロレスと格闘技専門のチャンネル(『FIGHTING TV サムライ』)を作る、と。そこで、ニュースが読めて、しかもプロレスに詳しい女の子を連れて来ようということになったらしいんです。
当然、古舘さんは元々テレビ朝日でプロレスの実況をやってらした方ですので、ウチの事務所にピンポイントで声がかかったんだと思うんですが、そこで何故か、「じゃあ、三田!」ってことで推されまして……。
私、全くプロレスを知らなかったので、「いや~プロレスは無理だな~」と思いつつ、でも、お仕事をやらせていただくことにしよう! というのが、きっかけですね。
――今では様々なプロレスにまつわるメディアでご活躍されています。今回、この本を出すに至ったいきさつを教えていただけますか?
三田:元々、プロレスキャスターということで仕事を始めましたので、当然、喋ることがメインの仕事になっていたんですけど、始めて何年か経った頃に、プロレスの専門誌などから声を掛けていただいて、時々、文章のお仕事もしていたんです。
個人的にも、以前からホームページで観戦記を書いたり、ブログでプロレスの記事を書いていて、そうした中で、何年か前から本を出したいなという思いはありました。
ただ、まだ今ほどプロレスが再評価されていない時期だったりもして、「少し、難しいのかな」と思っていた時に、今回、中央公論新社さんから「書きませんか?」ってお話をいただいて、嬉しくって、「じゃあやらせていただきます! 」と。