ブログが後退する中、アメリカで注目を集めるのが、SNSとブログの要素を併せ持つメディアミックスブログ「Tumblr(タンブラー)」だ。テキストや画像、動画などをシェアできるブログサービスで、ワンクリックで記事が投稿できるシンプルさが人気を呼び、オバマ大統領が大統領選挙のキャンペーンに利用して話題となった。
2011年12月27日にベータ版をオープンしたはてなの新サービス「はてなブログ」も、キーワードは〝シンプル〟。同社のブログサービス「はてなダイアリー」をゼロから作り直し、誰でも使えるブログを目指したという「はてなブログ」は、簡便な操作性と洗練されたデザインを特徴としている。
調査協力:マクロミル(2011.12.27~2011.12.28/対象者117人/複数回答)
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こうしたシンプルな新しいブログサービスは、ツイッターやフェイスブックにない魅力をユーザーに提供することができるのだろうか。ウェブ技術系ブログ「stocker.jp」の管理人であるウェブデザイナーのなつきさんは、ブログの本質は長文による深いコミュニケーション性にあると指摘する。
「何かのテーマについて深く話す議論をするには、今のところブログが最も有効なツールだと思います。私も自分のブログを介して、ウェブ技術に関心がある人たちと人脈を作ることができました。自分の考えや知識をシェアするブログは、SNSよりも深い結び付きが生まれるのではないでしょうか。また、個人的には、電子書籍のプラットフォームとしての役割も、ブログが担うのではないかと考えています」
日本のブログブームが本格的に始まったのは、「はてなダイアリー」がリリースされた2003年。ちょうど10年目の節目となる今年が、「ブログ王国」の行方を左右する重要な年になりそうだ。