2. まずは最優先で病院へ

救助が必要な子猫を保護したら、次にやるべきは「動物病院に連れて行くことです」とボランティア関係者が口を揃える。子猫の場合は特に、小さな異変を見逃すことが命の危険につながりかねないからだ。

動物病院では、子猫についてさまざまな診察を受けることができる。

・性別、およその月齢
・離乳しているかどうか
・寄生虫の有無
・ケガ、後遺症の有無
・脱水症状など素人には見つけにくい衰弱具合

また、猫の飼育経験がない人でも、どんな物が必要か、どう育てればいいのかといったアドバイスをプロの獣医師から受けられる。そのほか、里親探しのときにポスターを貼らせてもらえるなど、動物病院のお世話になる機会は多い。

「遅い時間帯に猫を拾ったとしても、割増料金を払えば時間外に診察してくれる獣医師さんもいます。費用がすぐ払えない場合に分割払いを認めてくれるところもありますので、『もう夜だから明日連れて行こう』『給料日までは来院を控えよう』などと遠慮せず、まずは問い合わせてみるといいでしょう」(ボランティア関係者)

3. 子猫の育て方・しつけ方を知る

保護した子猫を飼い続けるにしても、里親探しするにしても、育て方を知っておく必要がある。しかし猫は生まれて最初の1年間で、人間に換算して約20歳まで急激に成長するため、飼育経験のない人はパニックになってしまうかもしれない。

そこでオススメしたいのが、ネットユーザーから高い支持を得ている電子マニュアル本『てのひら子猫の育て方』。獣医師のむーちょさんが執筆し、イラストを猫野サラさんが手がける、無料の冊子である。

全26ページの冊子には、猫が生後8ヶ月(不妊手術のタイミング)を迎えるまでのライフイベントが細かく書かれていて、これ一冊で必要な育て方ノウハウがほぼ網羅されていると言えるほど。ネットユーザーだけでなく、ボランティア関係者にも好評だ。

もう1つ、困ったときのためにおぼえておきたいのが、NPO法人「東京キャットガーディアン」が提供する無料サービス「ねこねこ110番」。24時間体制で、猫に関する電話相談を受けてくれる。

育て方の基本的なところは、獣医師や飼育経験がある知人に質問し、自分で学習したいなら『てのひら子猫の育て方』を読む。それでも困ったときは「ねこねこ110番」へ電話相談する。こうした外部の助けも借りながら、無理しすぎることなく子猫を育てていきたいものだ。