「ゴキブリは高層階にはいない」は誤り
殺虫剤すら種の保存の糧にしてしまうとは、さすが2億5000万年前から地球に存在しているゴキ。
高層階にはいないといわれていますが、これは誤りで、何階にだって出るそうです。
「空調が整備されているため高層階にも出没します。それからゴキは20~30℃くらいの気温で水回りを好みます。キッチンだけでなく浴室、洗面所、トイレにも出やすいですね。隙間も大好きなので、暖かい家電のまわりは住みかになりやすいです」
見た目のインパクトや不快感ばかりに注目が行きがちだけれど、ゴキはサルモネラ菌や赤痢菌などの病原菌を運ぶ害虫。
「糞や死がいもアレルゲンになりますから、絶対に駆除をする必要があります」と有吉さんは言います。
殺虫剤には安全性の高い成分が使われていますが、小さな子どもがいる場合は天然ハッカ油を有効成分とした「凍らすジェットゴキブリ秒殺」もおすすめだそう。
ゴキブリが寄り付かないように、食器棚などには忌避剤「天然ハーブのゴキブリよけ」をピンポイントで置いておくとより安心だと教えてくれました。
いずれも防除用医薬部外品として厚生労働省から承認を得たゴキブリ駆除剤です。
ゴキを仕留めても繰り返し出没する場合…
またゴキを仕留めても繰り返し出没する場合は、ゴキが家電の裏などに潜んで繁殖している可能性も。
その場合は「アースレッド」(第2類医薬品)を各部屋に同時に炊いて隅々までしっかりと駆除し(孵化に備えて2~3週間後に再度使用)、その後は「ごきぶりホイホイ」を仕掛けて、生き残りがいないかをモニターしつつ、ベイト剤(毒餌剤)を仕掛けておくとかなり効果が出るそうです。
万が一、殺虫剤が手元にないときにゴキが出没したら…
「万が一、殺虫剤が手元にないときにゴキが出没したら、60℃以上のお湯をかけるのも効果的です。ただしやけどに注意を」と有吉さん。
それにしてもこれだけ詳しいなんて、じつはゴキが好きなんですか?
「17~18年飼育していますが、害虫のゴキは好きにはなれません。仕事だからやっているんです(笑)。ただ、弊社でも飼育しているドミノローチ、ヒメマルゴキブリは害虫ではなく、自然界に生息している珍しい品種。
繁殖に成功した時は喜びを感じますよ。
それからペット用のゴキ、いわゆるペットローチで代表的なマダガスカルオオゴキブリは、自宅で飼育されている方も多いです。私の友人も個人的に飼っているのですが、懐くと寄ってくると言っていました」
日本に住んでいる限り、ゴキとは出くわしてしまうもの。
駆除するとしても、あの姿を受け入れてしまえば恐怖感が薄れて、冷静に対応できるかもしれません。ゴキ対策はまずは動揺しない心から。
まずはドミノローチあたりから画像検索してみるのも手かもしれません。
たぶん、たぶんだけど。