普段、何気ないことで夫にイライラすることってありませんか? そのイライラの度合いは個人差があるものですが、そもそも、なぜ夫にイライラしてしまうのでしょうか。
その原因と対策を心理学の観点から探るべく、今回は、アドラー心理学研修講師・カウンセラーかつ助産師のまごころ貴子さんにインタビューしました。
夫にストレスを感じる原因や、夫にイライラするときの対処法をアドバイスいただきました! 解決策が見いだせない方は、きっとヒントになるはずです。
なぜ妻は夫にストレスを感じてしまうの?
そもそも、なぜ妻は夫にストレスを感じてしまうのでしょうか?
まごころ貴子さん(以下、まごころ)「夫の言動によってたまったストレスにより妻の心身に生じるさまざまな不定愁訴が生じる『夫源病』という言葉も生まれて来ている昨今ですが、実はアドラー心理学のカウンセラーとしての観点からすると、原因はあまり重要視しないのです。
多くの人は『原因があるから』仕方なく『イライラしてしまう』ということを、当たり前のように信じています。
しかしアドラー心理学のカウンセラーとしての観点からすると、あなたには『ある目的がある』から、イライラする(感情)し、あなたのとる行動や態度も『あなたが選んでいる』と、捉えるからです。
イライラや怒りなどは、『二次感情』と言われ、ネガティブな感情の下には、期待や落胆などの『一次感情』があることはご存知の方もいらっしゃるかと思います。
しかし、助産師として命の現場から夫婦の関係をカウンセリングしていくまごころ貴子のカウンセリングでは、さらにその下には『0次感情®』があると位置付け、すべてが『本当はわかって欲しい!』つまり、『私のことを、丸ごと愛して欲しいから、そして、大切な人を愛したいから…』という、愛につながってしまう魔法のメソッドとしてアプローチしていきます。
あえて夫にイライラする原因と挙げるとするならば、ズバリ、あなたの思い通りになってくれないからですよね。その中身は、家事をしない、子育てに関わらない、仕事優先、など、無限に近い不満があるかとは思います。
でも、あなたの本当の望みは『私の大変さをわかって欲しい。私も家でくつろぎたい。私もあなたと同じように仕事に没頭したい。もっと協力してくれたら二人の時間が取れて話ができる。見えない家事の大変さを分かっているの?『仕事が優先』をどうして男の人だけが認められているの。私だって認めて欲しい。二人の子どもでしょ』など多種多様ではないでしょうか。
そんな望みや願い(アドラー心理学でいうと『目的』)を、夫に対して理解して欲しい、協力して欲しい。つまり、私をまるっと愛して欲しい。心の根底のところでそう願っているから、あなたは夫にイライラしてしまうのです」