映画『ぼくのおじさん』の初日舞台あいさつが3日、東京都内で行われ、出演者の松田龍平、真木よう子、宮藤官九郎、子役の大西利空、山下敦弘監督が出席した。
主演の“おじさん”を演じた松田は、「初日を迎えられてとてもうれしいです」と笑顔を見せ「僕自身、すごく好きな映画になったのでたくさんの方に見ていただきたいと思います」とアピール。
オファーが来た時の心境については「おじさん来たな…という(感じで)」と苦笑しながらも「まあでも、おじさんといっても叔父さんの“おじ”なので。自分なりのおじさんを追求していきたいなという気持ちでやらせてもらいました」と撮影を振り返った。
原作は芥川賞作家・北杜夫氏による同名小説。学校で「自分のまわりにいる大人」をテーマに作文を書くことになった“ぼく”こと春山雪男(大西)は、大人のくせにお小遣いはくれないし、勉強も教えてくれない、万年床で漫画ばかり読んでいるボサボサ頭の居候のおじさん(松田)をテーマに作文を書き始める…という物語。
今回演じた“おじさん”について、客観的な意見を問われた松田は「グータラですけど行動力がありますよね」とコメント。「独特で、例えばハワイ行くのに、懸賞で行けるよう全力を注ぐところとか、カレーのクーポン券が使えなくてショックを受けるとか、すさまじいなと思って…」とある意味、感心もしている様子だった。
一方、マドンナ役のエリーを演じた真木は、「おじさん的な人を(異性として)どう思う?」という質問に、「現実的に考えると経済面とか問題になってきますが、嫌いではないです」と回答。これを聞いた松田は「僕のことじゃないですよね。(あくまで役柄の)おじさんなんで。僕はまだまだおじさんじゃないぞ!」と主張して、会場の笑いを誘った。
トーク中には、今回、ハワイ在住の日系4世という役どころに挑んだ真木が「エリーは明朗快活。私にそんなイメージはあまりなかったから、お話をいただいた時に第7候補ぐらいじゃないのかなと疑いました」とこぼす一幕も。それでも、「マドンナの役は女優として一度はやってみたかったので、二つ返事でOKしました」と話す真木に、山下監督は「そんなことないですよ!」と慌てて否定していた。