2019年11月22日、アメリカ・フロリダに拠点を置く新聞社「オーランド・ビジネス・ジャーナル」が一本の記事を発表しました。
それはオーランド国際空港の関係者が、日本の航空会社に対して、日本とオーランドを結ぶ直行便を求めている、というものでした。
一般の方からすると、読み飛ばしてしまうような内容かもしれません。
実はこの記事、ディズニーファン憧れの聖地、ウォルト・ディズニー・ワールド・リゾートへの旅を変える可能性を秘めているのです。
今回は、日本とオーランドを結ぶ直行便が実現すると、私たちの旅がどのように変わるのかを考えていきます。
オーランドって、どこにあるの?
オーランドはアメリカ・フロリダ半島の中央部にあります。
もともとは軍事拠点があり、航空・宇宙産業で栄えていました。
そんなオーランドを一変させたのは、1971年10月に開園したマジックキングダム・パークでした。
ディズニーファンなら一度は憧れる、ウォルト・ディズニー・ワールド・リゾートの誕生です。
今では全米だけではなく、世界各国から多くの観光客が訪れています。
実はオーランドには、ディズニーのテーマパークだけではなく、ユニバーサル・オーランド・リゾートやシーワールドなどもあり、こちらも人気を集めています。
オーランドはアメリカの中でも、屈指の観光地なのです。
日本からの直行便は「なし」
様々な場所から、多くの観光客が訪れているオーランド。
オーランド国際空港には、2019年12月現在、国内線が102路線、国際線が59路線就航しています。
カナダやメキシコ、イギリス、フランスなどが、ノンストップの直行便で結ばれています。
しかし、日本との直行便は一本もありません。
日本からオーランドを訪れる場合は、アメリカ国内もしくはカナダなどで、乗り継ぎをしなければいけないのです。
乗り継ぎの場合、一度荷物を受け取ってから、また保安検査を受けなければならず、手間がかかります。
また、そのぶんだけ時間のロスがあるため、どうしても所要時間が長くなってしまいます。
どうして直行便の話が出てるの?
オーランド・ビジネス・ジャーナルの記事によると、アジアとの直行便を増やしたい空港関係者が、まずは需要が大きい日本の航空会社に声をかけた、としています。
日本との直行便ができれば、中国やフィリピンなどの航空会社とも交渉がしやすくなる、という狙いがあるようです。
オーランド国際空港では、2021年のオープンを目指して、新しい南ターミナルの建設を進めています。
処理能力が上がれば、就航路線と便数を増やすことができます。
離着陸する航空機が増えれば、オーランドを訪れる観光客を増やせるだけではなく、空港の収入もアップすることができるでしょう。
オーランド国際空港は、全日本空輸と日本航空に加えて、JALグループのLCC(格安航空会社)であるZIPAIR Tokyo(ジップエア)とも交渉中であることを明かしています。
ただし、いずれの航空会社も機材不足を理由に、前向きな回答をしていません。
直行便が実現するのは、早くても2021年以降としています。