「かわいい、と思うのと同時に、未熟な面も目についてしまって、なにか言いたくなってしまうでしょうね。そんなことも分からないの、できないのって」と私は答えました。
義両親とコミュニケーションをとるときは、自分と相手はかなり年齢が離れていて、「自分は姑(舅)にとっては小さな子どものような存在であること」そして「年齢が離れている分、価値観もかけ離れている」ということも忘れないようにしましょう。
人間関係のストレスは、「自分を良く見せよう」と必要以上にがんばってしまうことから生じることが多いです。ですが、義両親相手には、「自分を良く見せよう」とがんばっても、ほとんど意味はありません。
それよりは、「本当にできない嫁ですいません」「さすがお義母さん(お義父さん)~」と甘えておくほうが、“可愛い嫁”と思ってもらえて、助けてもらえることが多くなります。
イライラが抑えられないときに使える『エンプティーチェア』とは?
義両親に対して、どうしても腹が立つ思いを抑えきれないとき、イライラしてしんどいときは、『エンプティーチェア』を使って、思いを吐き出しましょう。
エンプティーチェアを直訳すると、『空の椅子』ですね。
エンプティーチェアは、架空の椅子に対象となる相手をイメージで座らせて、対話をすることで、感情を開放させるという心理療法です。
精神科医パールズ,F.S.によって開発されました。実際にカウンセリングの現場でも使われるのですが、自分ひとりでもできます。
具体的には、次のように進めていきます。
- 椅子を二つ用意し、一方の椅子に自分が座る。
- 誰も座っていない方の椅子に、話したい相手をイメージし、伝えたい思いをすべて伝える。
- 自分が相手に言った言葉に対し、相手の立場になって反論する。
- 相手が反論してきたこと(=自分が相手の立場になって反論したこと)に対し、今度は再び自分の立場で反論する
これを繰り返すことで、どのような相手に対しても、自分の言いたいこと、言いたかったことをすべてありのまま吐き出すことができます。
なおかつ、相手の都合や立場も理解することができるようにもなります。
実際にやってみるとかなりスッキリしますよ。姑や舅の“隠れた気持ち”にも気づくことができるかもしれません。
まとめ
人間関係は、自分の言いたいことをハッキリ相手に伝えることができるとストレスもたまらないのですが、なかなかそういうわけにはいきません。相手が義両親になると、なおさらです。
義両親が言っていることは、何の気なしに言ったことだということ。そして、義両親にとって夫やその嫁はまだまだ未熟な存在で、それはどれだけがんばっても覆る可能性はないということ。
このことを理解すれば、義両親との付き合いがかなりラクになるのではないでしょうか?
どうしても辛いときは本人や夫に言うのもアリですが、「可愛くない嫁!」と思って嫌われては損です。
それに、夫にとっては育ててくれた大事な両親ですから、愚痴を言われていい気はしないでしょう。夫婦関係が悪化してしまうこともありえます。
言いたいことは本人や夫に物申す前に、エンプティーチェアを使って、感情の整理をしてみてください。だいぶラクになるはずです。