ヴィジュアル系バンドマンを目指したことは?
――俺ゴミさんは、よく舞台の上でも「ヴィジュアル系バンドをやりたかったけど挫折した」とおっしゃってますね、
俺ゴミ:そうです。なりたかったんですけど。
――ちなみに、パートは何を目指したんですか?
俺ゴミ:最初はギターを買ったら、弦の張り替えで挫折しまして。「張れねー」ってなって。
次はPENICILLINのGISHOさんモデルのベースをヤフーオークションで落としたんです。PENICILLINの『BVB』っていう曲があるんですけど、その曲はスラップベースでなんです。やってみようと思ったら指がずる剥けになって、心が折れました。
で、歌は歌っても全然上手くないし。ドラムなんかやる前からできないと思ったので。とりあえず楽器が演奏できないから無理だと思って挫折しました。
めんま:私も漫画にも描いたんですが、ギターを初めて挫折しました。
俺ゴミ:でも、なんかヴィジュアル系っぽいことをしたいと思っていたんです。その時、大学入学した時期で、サークル勧誘で僕にビラを配ってくれたのが落語研究会だったんです。そこは落語以外もお笑いとかもステージでやるっていうので、その時にヴィジュアル系をテーマにした感じでやろうと思って、そっからですね。
――なるほど。
だいごろう:僕も中3くらいまでは思ってました。人目もはばからずに「俺はヴィジュアル系アーティストになる」って言ってたんですけど。
これすごい理由がお笑いみたいになっちゃうんですけど。高校入ってから部活をやめてバンドやり出して帰宅部になったのはいいんですけど。そしたら、ぶくぶく太り始めてしまいまして。太りに太って20キロ以上増えてしまいまして。
そして、ある時ふと鏡を見たら「これはもうヴィジュアル系を目指す体ではないな」と。けど、ダイエットするのも面倒くさいなということになって。そしたらKacchangにバンドに誘われて、そのまま流れに身を任せていたらPhantom Excaliverになっていたって感じなんです。
あこがれの人との共演
――おふたりは現在メタルミュージシャン、お笑い芸人という、それぞれ違う道を選んでらっしゃいますけど、その立場でヴィジュアル系バンドとも共演されることもありますよね。
俺ゴミ:ニコニコ動画の番組で、カメレオのKouichiさんとTakeshiさんがMCの回にゲスト呼んでいただいたりもしました。MUCCの逹瑯さんが出るニコニコ動画の前説のようなこともさせていただきました。
めんま:すごい! ヴィジュアル系にたどり着いてる。
俺ゴミ:逹瑯さんが隣のソファで控えてる状態だったので、あがりすぎて、めちゃくちゃスベリました。
――俺はゴミじゃないさんは、元々SEX-ANDROIDやLIPHLICHがお好きだそうですが、偶然SEX-ANDROIDのボーカルの雄大さんがテレビでネタを披露しているのを観て、それをMCで言及したことから、実際に共演することになったという話もあるそうで。
俺ゴミ:そうなんです。雄大さんには本当によくしていただいて……、僕のTwitterもファンの方がフォローしてくださったり、イベントにも出演させてくださったり。
めんま:いい話だ~。芸がきっかけというのが本当にいいですよね。
――Phantom Excaliverも先日Jupiterやexist†traceと共演されてましたし、12月にはSEX MACHINEGUNSともツーマンライブをするそうで。
だいごろう:そうですね。わりと最近はジャンルの垣根を越えて色んなバンド同士が共演することも増えてきたと思うんです。ヴィジュアル系でもMUCC、lynch.やNOCTURNAL BLOODLUST 、解散してしまったけどgirugameshも色んなジャンルと共演されていますよね。
なんていうのか、少し昔に比べて閉鎖的ではなくなってきた気がします。
――ここ数年、フェスにビジュアル系が出ることも増えましたし。
だいごろう:そうですね。意外にウチのバンドの他のメンバーもヴィジュアル系のミュージシャンとつながりあったりもして、共演する機会も増えています。
めんま:これは、ギャ男さんというテーマと関係ないかもしれないですけど、「ジャンルの壁」ってあります?
私だけかもしれないですけど、客席から観てる分にはあんまり感じたことがなくって。「ジャンルの壁を壊そう」ってステージの上の人は言うけれど、「そんなにあるかな?」と。
――ノリ方の違いは大きいかもしれないですけど。
だいごろう:自分たちはどこでも出るんですけど、あるにはあるとは思います。
結構馴染みやすくなってきたっていうか。ヴィジュアル系も多分、バンギャル以外のお客さんにも観てもらいたいというのが強い人が多くなってきたのか。そうですね。最近はわりと馴染みやすくなったというか。