2017年のNHK大河ドラマ「おんな城主 直虎」の初回完成試写会が5日、東京都内の同局内で行われ、試写会後に主演の柴咲コウが会見に応じた。
本作は、戦国時代、駿河の今川、甲斐の武田、三河の徳川などの有力大名に領地を狙われた井伊家で、女性に生まれながら家督を継ぎ、乱世を生き抜いた井伊直虎の激動の生涯を描く。
第1回「井伊谷の少女」は1544(天文13)年、遠江の国・井伊谷で幕を開ける。後に直虎と名乗る少女おとわは、井伊家当主・直盛(杉本哲太)と千賀(財前直見)の娘として元気いっぱいに暮らしていた。そこへ縁談話が舞い込み、幼なじみの亀之丞(藤本哉汰)との婚約が決まる。ところが、主家の今川家から亀之丞の父・井伊直満(宇梶剛士)に謀反の疑いがかかり…という内容。
壇上に姿を現した柴咲は、第1話の感想について開口一番「みずみずしいなと思いました」と語り、水の豊かな井伊谷の風景が存分に描かれたすがすがしい映像に満足げな表情を浮かべた。
序盤の4話は、直虎の幼少時代のおとわを子役の新井美羽が演じ、柴咲の本格的な登場は第5話からとなる。おとわを演じる新井の印象については「どこを切り取っても快活で、1人の少女が生き生きと演じているなと感じました」と語ったが、スタッフからは「乾燥した唇の皮をむくしぐさが(新井と)まったく一緒」と思わぬ共通点も指摘されたという。
直虎は一度「次郎法師」として出家した後、改めて「直虎」を名乗って家督を継ぐなど、波乱の人生を歩む。柴咲は「最初のころからしっくりきていた気がします」と語り、難役にもかかわらず違和感なく演じている様子。「直虎さんは、年齢を感じさせない、男女とか、年齢とか、そういうものを超越した何かを持っていた方ではないかと想像していたので、そういう部分を体現できればと思います」と語った。
第1話の初登場シーンについては「ただ明るいだけではなく、激動の人生を送りますが、自分の中に芽生える希望だけは誰も奪えないのではないかという信念を込めて演じました」と力強く語った。
また、第1話と併せて上映された今後の展望を示す予告編には、柴咲が滝に打たれる場面も。撮影時の感想を尋ねられると「滝行はまたしたいです!」とためらうことなく語り、早朝からの寒い時間帯の撮影だったものの、集中力を養う修業が気に入った様子。「またプライベートで行こうかな」と笑顔を見せた。
ドラマは、2017年1月8日スタート。