その後のパートでは、今年亡くなったアニソンシンガーの和田光司氏に捧げた曲だという「Fragile」では、同氏の代表曲「Butter-Fly」に因んで蝶々の形がライトで浮かび上がる演出があり、思わず涙するファンの姿も。そして「ギアナ高地」「Treasure in the sky」と続いたミドルチューンのセクションは圧倒的だった。
音楽の起源は大地や神々への祈りだったというが、JAM Projectの壮大で完璧なヴォーカルアンサンブルからは、そういった超自然的なものへ訴えかけるような力すら感じてしまう。ライヴ序盤の熱狂的な盛り上がりとは打って変わって、シンと静かに楽曲に聴き入る会場の雰囲気が印象的だった。
そして、影山さんから「(オファーのきっかけについて)山田孝之くんが、『ドラゴンボール』が好きだったが為に! こんな形で仕事が決まるってなかなかないことだけど、山田くんが愛情をもって仕事をしているのが伝わった」という曲振りから、ドラマ『勇者ヨシヒコと導かれし七人』オープニングテーマの「The Brave」を放ち、ライブは一気にクライマックスへと駆け抜ける。
吹き上げるスモークとともに会場は一気に熱気に満ち、最新シングル曲「Shining Storm ~烈火の如く~」、メンバーもファンも笑顔でタオルを振り回した「Growing up」、人気曲「鋼のレジスタンス」……、と怒濤のように続いていく。
メンバーが「この歳でこんなに激しい歌にチャレンジさせてもらえるとは思わなかった」と語ったアニメ『ワンパンマン』のテーマソング「THE HERO!! ~怒れる拳に火をつけろ~」では、銀テープの特攻が飛び出し、会場のテンションが天井知らずにブチ上がっていく。「みんなの拳をあげろー!」という声に応えて、幕張メッセ全員の拳が突き上がった。
「俺は諦めない その胸に明日を描き 目覚め行く世界へ今 舞い上がれ 強く高く どんな時でも なにがあってもーー」という歌詞が朗々と歌い上げられ、突き刺さる。JAM Projectの歌は、前へと進む全ての人を鼓舞する。彼等の力強い音楽の魔法は、彼等を愛する人全員を幼い頃に憧れたヒーローにしてくれるのだ。
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