だって俺は天才やから(千秋)
暁:コストに見合ってないって話してましたけど、俺は、インタビューで聞かれたことで考えることや得ることもあったから、それが俺にとっては「利益」やからって考えてたな。千秋とはそこが違うんやなって思いました。
――アルルカンとDEZERTは正反対といわれますけど、メディア展開の方向性も違いますよね。
暁:真逆やね。
――アルルカンは色々なメディアに露出して、バンドの中で意図的な戦略を持って露出していたけど、DEZERTは露出を控えていた。
千秋:最近はウチも色々出てるからその認識とボーダーは古いですけど。この対談企画は反響がすごい楽しみなんですよ、各媒体どういう構成になるのか。どうせスタッフがRTするでしょうし。反響は楽しみたい、そこは俺の自己満。
――反応が楽しみだと。
千秋:これまでやってきた別の対談でも、反応が薄い記事もあったんです。だから今回あえて撮り下ろし写真はナシにしたんです。だって撮り下ろしあると皆写真見て終わりでしょ? それが嫌で、写真なかったら見る人は減ると思うんです。見た人にどう届くか、深く届くか。
暁:さっき僕らは真逆って言ってましたけど、僕らは「(バンドの)入り口」しか作ってなかったんです。その分目に止めてくれる人も多かったかもしれませんけど、今言ったような「じゃあその後何があるの?」っていうところまで、僕らは言えてないと思うんで。俺も早く千秋みたいに考えられるようになりたいんですよ。
前の「Cure」の対談のときにも言いましたけど、俺が見えてないところまで見てるし、見ようとしている。僕はあくまで自分の主観、感覚でしかものごとを捉えようとしていなかった。
――それは暁さんの強みでもありますし。
暁:でも今後僕がやらなければならないことは、千秋みたいに俯瞰で見られるようになることだと思うんです。
千秋:必要ないと思いますけどね。羨ましいですもん。ホンマに、嫌味ではなくて。だってさ、いろんな人の意見を聞くと統一させたくなるじゃないですか。誰か一人をとるかってできないじゃん。
暁:え~、「それ」を俺もやりたいもん。今はさっきの話聞いて「そうなんや~」って思うだけやもん。
千秋:だって俺は天才やから。
暁:……くくく、あっははは!
――今後ろにいらっしゃるSORAさんが深く頷いています。
暁:あいつも千秋のこと超好きやから!
千秋:基本俺は天才なはずなんです、親がそう産んだから。
――はい。
千秋:多分こんなこと言ってもネットだし、手軽に読めちゃうからねー。見てるひとは「何言ってんねん」って思うんですよ。ネットの記事って編集部の人がどうにか見てもらおうとして、題名も引っかかりをもたすじゃないですか。
――タイトルで煽るのはWEB記事の常套手段ですね。タイトルに引っかかりがないと、読まれないという風潮はあると思います。
ただ細かい数字の話はできませんが、実感としてDEZERTの記事ってファンの方以外にも読まれてる印象はあるんですよね。
千秋:だからネットの記事も口コミなんですよ。記事を見て面白いよって言ってるひとがいて、「じゃあ見てみよう」って広がっていく。だからネットの力って口コミなんですよ。情報を受け取ったひとがどう広めるかじゃないですか。
――広まり方はアナログだと。
千秋:でもまあ、こういうお金とか数字の話って俺らがすべきじゃないと思うんです。
暁:しとるやん(笑)。でもバンドも常にそうやってアンテナ張ってないとアカンから、ずっと頭にはそういう問題があるよね。
千秋:これまでも俺、インタビューで「お金払ってまで広告出して」みたいな話とかしてるけどね。(思い出したように)っていうかこのイベントだって赤字だと思いますよ。だって諸先輩方のギャラがたっけえんだもん。クゥ~~~~~! あの人たち絶対譲らへんもん…!!!!!
――それだけのステージを見せるという対価だと思いますし。
千秋:そう、だからこのイベントは「音楽を仕事にしてる3バンド」と「音楽で食っていきたい3バンド」でもあるんですよ。そう、音楽を仕事にしたいってこの1年強く思うことがあった。…………………………。
暁:どうした?
千秋:今すげえかっこいい発言思いついたけど、ここでは言わない。ネットじゃないな……どっか他で使お。
暁:言えやー!
――今露骨にメディアに差をつけてくれましたね。
暁:目の前で差をつけおった!
千秋:(このやりとり)書いといてくだいね。