ちょっと脱線。
かつて北海道の根室に「根室罐詰」という缶詰メーカーがありました。
化学的な添加物を一切使わない、まっとうな缶詰作りがモットーでした。
サケの水煮やサンマの水煮などを作っていましたが、完成した缶詰を工場の隅っこに1年間保管していたそうです。
という話を社長だった山本恵子さんに教えてもらいました。
1年間寝かせることで煮汁が魚にしみ込み、より美味しくなるんだそうです。
缶詰に限らず、PCでも車でも本でも完成したら、すぐどこかに卸します。
入金があれば、経営も安定します。
けれど、根室罐詰ではあえてそれをせず、1年間熟成させる。
「ちゃんとしたものを送り出したい」
という思いが、山本恵子さんにあったのではないでしょうか。
竹中缶詰が同じようなことをしているのかどうか、ぜひ話を聞きたいと思っています。
それはさておき。
丹後半島産のオイルサーディンは、そのまま食べるのがもっとも手っ取り早いし、
白ワインやビールなどの肴にぴったりです。
あるいはふたを開けたものをそのまま火にかける食べ方もあります。
銀座でいちばんハイボールが旨いといわれる「ロックフィッシュ」(バー)では、
オイルサーディンに実山椒をのせ、軽くあたためたものを出してくれます。
山椒の効いたオイルサーディンはハイボールの肴に最適です。
缶が器になるので、洗う手間もはぶけるので一石二鳥。
ちなみに竹中缶詰には、いちばん上の「天の橋立シリーズ」のオイルサーディンと、
「サンフェース印」という別ブランドのオイルサーディンがあります。
ロックフィッシュでは、サンフェース印を愛用しているみたいです。