小学校は義務教育です。学力をつけるための本格的なお勉強が始まります。
1年生は1クラス約35名もいて、幼稚園、保育園ほど目が行き届かないこともあります。
そのスタートから出遅れることのないように、幼児期に家庭でやっておいた方がよいことがいくつかあるのです。
『1人でできる子になる「テキトー母さん」流 子育てのコツ』の著者の立石美津子がお話しします。
苦手なものも、食べられるようにしておく
保育園や幼稚園で給食を食べていた場合は難なくクリアできますが、幼児期に手作りのお弁当で過ごしている場合、いきなり給食が始まり苦労することがあります。
中には給食ごときで「ランチタイムが憂鬱だ」となってしまい、登校しぶりにつながってしまう子もいます。
そこでお弁当を毎日作っている場合は、年少児の頃は「好物だけを食べきれる量で」でよかったのですが、年長児に対しては、好きなおかずばかり入れたりキャラ弁ばかり作らないで、給食のことを頭に入れて苦手なものも1割くらい入れましょう。
家では偏食でも園では先生に言われたり、周りが食べている様子を見てつられてペロリと食べたりします。
学校給食は栄養のバランスを考えて、野菜やヒジキなど家庭であまり口にしないもの結構出されます。食べたことのない子どもはとても苦労しますよ。
時計を読めるようにしておく
幼稚園・保育園時代のように「さあ、次は○○をしてね」と、保育者が一人一人にきめ細かく対応はしてくれません。
学校生活の中では時計と時間割を見て次の教科の準備をしたり、休み時間の終わりを知ったり、自分でスケジュール管理をすることが求められます。
もちろん、算数の授業で時計の単元はあります。けれども机上のお勉強だけで、それまでに実際に生活の中で体験していることがなければ理解が難しいのです。
例えば、家に時計があったとしても「早く寝なさい」「早く起きなさい」「早く食べなさい」「早く片づけなさい」と「早く!早く!」しか飛び交わない会話の中で過ごしている子どもは、残念ながら時計が読めるようにはなっていません。
そこで、今から「早くしなさい」という言葉は禁句にして、家の壁にかかっている時計を見て「あと10分で8時だから寝る準備しようね」「7時よ、起きなさい」「3時になったらおやつにしようね」「5時までには片づけてね」と声をかけてみませんか。
これをしているだけで時計が自然に読めるようになります。特にプリント学習をしたり、幼児教室に通う必要なんてありませんよ。