5歳の子ども達に「今日、何時に起きましたか?」「昨日、何時に寝ましたか?」と質問すると、「7時に起きた!」「9時に寝た」と答えられる子もいる一方、「わからない」と答える子も結構います。
時計が、日常生活の中に根付いている家庭環境で育っているかどうかの違いですね。
あなたの家でも、そろそろ時計を意識した生活を取り入れてみませんか?
今回は、『〈マンガとQ&Aで楽しくわかる〉1人でできる子になる 「テキトー母さん」流 子育てのコツ』の著者の立石美津子が、時計の教え方をご紹介します。
小学生になって時計が読めない子
小学生を指導していると、気になることがあります。
毎年、1年生になっても時計が読めない子どもが必ず何人かいるのです。算数の教科書で初めて時計を見る子。
算数の単元で時計は教えますが、幼児期から生活の中で実体験していないので、机上のプリント学習ではなんだかピンとこないようです。
学校ではチャイムは鳴りますが、それに頼らなくても時計がわかれば、休み時間に校庭の時計を見て「そろそろトイレに行って教室に戻ろうかな」と行動できます。
日常生活の中で入学前までには是非、教えておきましょう。
では、幼児にはどうやって時計の読み方を教えればよいのでしょうか。
「早くしなさい」の代わりに時計
お母さんが、子どもにかける言葉の第一位はなんだと思いますか?「早く」です。
朝起きてから夜寝るまでずっと言っています。
- 早く、起きなさい!
- 早く、ご飯食べなさい!
- 早く、歯磨きしなさい!
- 早く、片付けなさい!
- 早く、準備しなさい!
- 早く、お風呂入りなさい!
- 早く、宿題しなさい!
- 早く、寝なさい!
ひどい人ですと、1時間に30回くらい無意識で口から出ていたりします。
そこで、針のついた時計を壁にかけて「早く」の代わりに時計を会話に取り込んでしまいましょう。「7時になったらご飯よ」といった感じです。
親から「早く、早く」と急かされているだけですと、その言葉に条件反射して行動するだけで、子どもが自ら計画的に動くようにはなりません。
でも時計がわかるようになると、親に言われなくても時刻を見て「あ、もうすぐ8時だ。そろそろ靴下を履こう」と行動できるようになります。自身のスケジュール管理ができるようになるんですね。