助演男優賞を受賞したリリー・フランキー

 東京映画記者会(報知新聞社など在京7紙)が主催する「第59回 ブルーリボン賞授賞式」が8日、東京都内で行われ、助演男優賞を受賞したリリー・フランキーが登壇した。

 『SCOOP!』で薬物依存症の男性を演じたリリーは、今回その演技が評価されたことについて「見てくれた人が『すごいリアルだった』『本当にしているみたい』って褒めてくれるんです」と困惑気味に明かすと、「あまりこの役で賞を頂くのは得しないぞって。このご時世ですので、その辺のリアルさを褒められてもなかなか難しいですよね…」と苦笑した。

 一方で『聖の青春』で見せた演技も同賞の対象となっており、リリーは「ブルーリボン賞は『聖の青春』のみで頂けたということにしてください。記事は『聖の青春』を中心に書いていただけたら」と報道陣にまさかのお願い。さらに司会の大泉洋が、薬物依存症の役作りについて質問した際には、「本当にどう演じていいか分からなくて、大泉洋さんに電話で『実際はどうなんですか?』と事細かく聞きたかったんですが」と“暴走”し、これには大泉も「リリーさん、今日は既に酔っていらっしゃいますか?言っていいことと悪いことの区別がついていらっしゃらない!」と“迷惑顔”だった。

 しかし、ここでやり返すのが大泉。「ところで、本当はやっていないの?」と冗談めかして尋ねる大泉に、リリーは「いや、(話の)掘り方、間違えてるでしょう!」と突っ込みを入れつつ、「俺、ずっとトイレ行きたくて我慢しているけど、ここで中座したら本当にそう(薬物依存症)だと思われちゃう」と嘆いて、笑いを誘っていた。

 軽妙なトークで終始会場を沸かせたリリーだったが、2008年度の『ぐるりのこと。』で史上最年長となる新人賞を受賞したことに触れ、「今回、また助演賞を頂けるとは…。この賞に恩返しができた気がします」と感慨深げ。改めて「物書きの端くれとして、記者の方に選んでいただけるブルーリボン賞(受賞)は本当に誇りに思います」と喜びを口にした。