斎藤工(左)と板谷由夏

 WOWOWで2月27日(日本時間)に放送する「生中継!第89回アカデミー賞授賞式」で、レッドカーペット・レポーターとして現地に赴く女優の板谷由夏と、スタジオゲストとして参加する俳優の斎藤工。映画界最大の祭典で熱気を伝えるべくレッドカーペット取材に望む板谷に、同局の映画情報番組「映画工房」で共に司会を務める仲でもあり、おととしレッドカーペット・レポーターを体験した斎藤がアドバイスを語った。

―いよいよ近づいてきましたが、当日楽しみにしていることは何ですか。

斎藤 私はズバリ、トランプ政権がどれぐらい影響するかです。アカデミー賞では授賞式当日までの出来事が反映される傾向にあるので、この話題は避けては通れないと思います。今、ハリウッドとトランプの微妙な関係が出来上がりつつありますし、刺激的な授賞式になってほしいと思います。

板谷 私もすごく気になっています。このチャンスは1回しかないので、今の向こうの空気感はちゃんと味わってきたいと思います。

―現地で会ってみたい女優は?

板谷 会いたい人だらけです。メリル・ストリープやイザベル・ユペールも見たいですし、(斎藤)工選手のリクエストとしてはミシェル・ウィリアムズとエマ・ストーンも。

―授賞式といえばパフォーマンスも見どころの一つですが、期待しているものはありますか。

斎藤 (監督賞の候補になっている)メル・ギブソンにダニー・グローバーが質問しに来たら最高ですね。あと、もし『ラ・ラ・ランド』が賞を独占するのであれば、以前『レ・ミゼラブル』で行ったように、作品を意識した演出を見てみたいです。主演のライアン・ゴズリングとエマ・ストーンが歌って踊るような演出があったらいいですね。

―板谷さんは取材を控えた今の心境はいかがですか。

板谷 なかなかできない経験なので、楽しみだし、光栄に思います。ちゃんと現地の声をお届けするのが使命ですね。「板谷大丈夫か?」ってすぐにスタジオに返されちゃうかも(笑)。

斎藤 そこは、尾崎(英二郎) さんと打ち合わせをするから大丈夫です(笑)。日本はチーム力があると思うので、どちらかが質問をしたらどちらかがその解答に対してさらに質問を乗せたり、そういう連携も楽しみです。

―斎藤さんはおととし参加していますが、レッドカーペットの印象はいかがでしたか。

斎藤 質問の数を指定される俳優さんもいらっしゃることはありますが、ベネディクト・カンバーバッチやエディ・レッドメインはすごく丁寧に答えてくださって、とても誠実な印象を受けました。あと、寒いとドレスアップした女性は早く会場に入ろうとするので、女性陣をキャッチしづらくなります。でも、そこも生ものとしては逆に面白いかもしれませんね。

―レッドカーペットでコメントを取るコツなどはありますか。

斎藤 ポジションにもよると思いますが、WOWOWのブースは100近い米国外メディアが並ぶ序盤にあるので、いい意味で目立つと思います。先日、ヨーロッパでグザヴィエ・ドラン監督にお会いした時にアジアの映画マーケットをすごく大事にして下さっていると感じましたし、板谷さんも存在感がある方なので、スルーされないと思います。

板谷 スルーされたらどうしよう…。

斎藤 そのときはピコ太郎さんの格好をすれば(笑)。海外の方にも通じるし、尾崎さんとダブルピコ太郎とか新しいかも。

板谷 スルーされたら、ピコ太郎さんの衣装をかぶろうかな(笑)。

―ちなみに、板谷さんは当日の衣装はもう決まっていますか。

板谷 まだ考えてないです。

斎藤 僕の時は和服で行こうとしたら、その時は3人だったからかもしれないですけど、スペースが狭い関係でNGになったことがありました。

―斎藤さんから板谷さんに期待する事はありますか。

斎藤 板谷さんはご自身のルールがあって、この6年間一緒に番組をやらせていただいていますが、デンゼル・ワシントンのことを「デンゾー」と呼んだり(笑)。もう、現地でもそう言ってほしいですね。(本人に)当て字の漢字を書いた法被でもプレゼントしたりして(笑)。

(取材/文/中村好伸)

「生中継!第89回アカデミー賞授賞式」は、WOWOWプライムで2月27日(月)午前10時[二][同時通訳]/午後9時[字幕版]放送

「レッドカーペット生中継!第89回アカデミー賞授賞式」  
2月27日(月)午前9時[無料放送]WOWOWプライム