私たちの人生は意外と長い。今回は、日々、子育てに奮闘しているママの、少し先の未来について考えてみたいと思います。
世界でもトップレベルの長寿国となっている日本。平成27年の日本人の平均寿命は、男性が80.79歳で、女性は87.05歳。この数字は過去最高のもので、男性が4年連続、女性は3年連続で更新しています。
書籍『LIFE SHIFT(ライフ・シフト) 100年時代の人生戦略』でも、「50歳未満の日本人は、100年以上生きる時代」と語られており、いよいよ私たちは、「100年間生きる」つもりで構えておく時代になってきたのです。
100年……。この数字を見ていると、今は子育てで忙しくしているママにとって、子どもが自立してからの老後の時間が、「意外と長い」ということに気づくのではないでしょうか。
女性目線からすると、結婚までに約30年、子育てに約30年を費やしたとしても、まだ残り約30年が待っているのです。
少し先を見据えたデータですが、国立社会保障・人口問題研究所の推計によると、2035年には有配偶率が男性55.7%、女性49.3%となり、女性が初めて50%を切ることになると予想されています。
その中でも、「離別死亡による独身者」が少なくないのです。
男性は9.2%ですが、女性においては26.1%。一般的に年上の男性と結婚するケースが多いため、その分、離別死亡による独身者が増えるのです。
昨今、メディアではよく高齢者問題が大きく取り上げられますが、高齢者の「ソロ化」についても目を向ける必要があると、書籍『超ソロ社会 「独身大国・日本」の衝撃』で指摘されています。“ソロ化”について詳しく分析されている同書、さっそく開いてみました。
同じく17年後の2035年のデータですが、65歳以上の高齢ソロ人口は、男性497万人、女性1179万人(未婚者含む)となり、女性の方が圧倒的にソロが多いことがわかります。
年齢が85歳以上にもなると、それこそパートナーの死別が増えるため、500万人がそれに該当するというのです。約20年後の日本は、高齢者のソロ化が今よりも進んでいるのです。
配偶者と添い遂げたとしても、大抵は夫が先に死ぬ。すると老後期間の15~20年もの長い間、ひとりで生きていかなければならない。そう考えた時、60歳になった妻たちが熟年離婚という形を選択したとしても、それは決して後ろ向きなものではない出典(『超ソロ社会 「独身大国・日本」の衝撃』)
同書では熟年離婚は決して悪い選択肢ではないと、肯定的にアドバイスをしています。
一般的には女性の方が離婚に対して肯定的ですよね。最近では、配偶者の死亡後、その親族との法的な関係を解消する「姻族関係終了届」の提出件数が増えているとの報告もあります。