ドラマ「みをつくし料理帖」第1回完成試写会が8日、東京都内で行われ、出演者の黒木華、森山未來、小日向文世、安田成美ほかが登壇した。
高田郁氏の同名小説を基にした本作は、天涯孤独な澪(黒木)が、料理の腕一本を頼りに大坂から江戸に行き、上方と江戸の味付けの違いやライバル店からの妨害、武士・小松原(森山)との身分違いの恋などに悩みながら、やがて一流の料理人になるまでを描く波瀾(はらん)万丈の物語。
原作のファンから「華ちゃんがやるなんてうれしい」と喜ばれたという黒木は、「それだけで(気持ちが)楽になってうれしくなった反面、これは頑張らねばならないぞと身が引き締まりました」と述懐した。
黒木は、昨年11月から料理を習い、調理シーンは一切吹き替えなしで挑んでいるという。「初めて使った片刃の和包丁の扱いが難しかったですし、カツオ(のさばき)も大変でした」と1話の撮影時を振り返りながら、「何とかうまく見えるように編集してください…という感じです」と語り、はにかんだ。
また、澪が働く料理屋「つる家」の主人で、ほとんど丸刈りに近い薄毛の種市を演じる小日向は「こんなに毛のないヅラをかぶるのは初めて。というか、特殊メークで2時間近くかけています」と意外な苦労を吐露した。
しかし、それに見合った“ご褒美”ももらっているようで、「華ちゃんは時々しがみつきたくなるぐらいかわいくて、いつもうれしい気持ちで撮影をしています」と頬を緩めた。
一方、時代劇初挑戦の森山は「(時代劇は)奥が深いですね」としみじみ。「手ぬぐいの扱い、箸の持ち方など(時代劇特有の)所作の全ては簡素化して出来上がっていて、ちょっと動きを変えるだけでその人の色合いが出る」と分析した。
さらに「どの動きをチョイスすればいいか、頭ががんじがらめになりそうだった」と漏らしつつも、「まったく音を立てないで歩くとか、座るとか、勝手に遊びながらやらせてもらっています」と自分流の所作を取り入れていることを楽しそうに報告した。
ドラマはNHK総合で13日から毎週土曜日午後6時5分から放送。