イクスピアリ (IKSPIARI) は、東京ディズニーリゾート内にあるショッピングモール。
今から20年前の2000年(平成12年)7月7日、JR舞浜駅前にオープンしました。
同時に、日本初のディズニーブランドホテルである「ディズニーアンバサダーホテル」も開業し、リゾートへの変貌の第一歩となりました。
とはいえ、イクスピアリは、オリエンタルランドの子会社である株式会社イクスピアリが経営・運営しているので、ディズニーストア以外はディズニー要素はほぼありません。
それでも、「エンターテイメント」や「イマジネーション」という面では、ディズニーと同じ精神を持っていると感じます。
なぜなら、ここは単なるショッピングモールではなく「街」だからです。
「エントリー・プラザ」は、かつて砂浜だった。住人が息づくイクスピアリの各ゾーン
イクスピアリとは、体験を意味するExperience(イクスペリエンス)とペルシア神話に登場する優しく善なる妖精peri(ピアリ)の2つの言葉から作られた造語。
海辺の街が交易を通じて世界中の人々と触れ合い、独自の物語と歴史に基づいて形成された建築デザインと街並みは、他に類を見ない商業施設です。イクスピアリ (IKSPIARI) 公式ホームページ
7月7日はイクスピアリの生誕祭が行われる日。
これが2000年に、私達にも公開されました。
舞浜駅の近く、噴水のある入口のエリアは「エントリー・プラザ」
ここが穏やかな渚であっただろうことは、噴水の周りの砂浜(のような形状)から見て取れます。
上を見ると太陽系の惑星が並び、その星から曜日ごとに違った音が聞こえてくるのですよ!
夜には、音が鳴る時にだけ、その曜日の惑星がライトアップされるというのもトリビア。
ここに船大工や航海士が住み着き、やがて交易商人が集い、発展していき、近代のエンターテイメントが花開いていくのです。
このように、奥へ進むごとに9つの異なった歴史や文化のゾーンが続きます。
1階:
■ザ・コートヤード
古めかしいレンガ造りのゾーン。交易商人が取引していたという市場。食や書籍のお店があります。
■ガーデン・サイト
外の広場に隣接するナチュラルな雰囲気のゾーン。ガーデンアーティスト達の仕事場でした。アールヌーボー的な飾りが見られます。
2階:
■「ミュージアム・レーン」
南欧のような白い壁と青空のゾーン。船大工が作ったという街並み。
長い間、風雨にさらされた風紋のようなものが多く見られます。
■トレイダーズ・パッセージ
いわゆるメイン通り。駅のコンコースだったというゾーン。様々な店舗や期間限定ショップが並びます。
■トレイル&トラック
メイン通りの続きで、チェス盤をモチーフにした壁面が印象的なゾーン。そこを抜けると、円形の広場“セレブレーション・プラザ”があります。
■シアター・フロント
夜のエンターテイメント街のようなゾーン。フィフティーズの要素が満載です。
シネマイクスピアリ(映画館)入口と、旧スタジオ・イクスピアリ(ラジオ局)の間は、音の反響がおもしろいスポット。
手をたたいてみて。
■「B'ウェイ」
メタリックな装飾の回廊が印象的。舞台衣装製作者が活躍していたというゾーン。壁のデッサン画にも注目。
3階:
■「グレイシャス・スクエア」
太陽の光が差し込む洗練された気品あるゾーン。アーティスト達が描いた壁画が多くあります。
ミュージアム・レーンへの抜け道のような階段にも注目して。
4階:
■「シェフス・ロウ」
オープンエアな場所にレストランが立ち並ぶゾーン。楽器のモチーフが多いのは、音楽家や楽器職人が住んでいたから。
四季の花もきれいです。
それぞれのゾーンに軒を連ねるショップもコンセプトに沿ったものです。
オープンした頃はもっと区分がはっきりしていて、パークにいるアトモスフィアのような衣装を着た人々も歩いていました。
歌う花売りや、楽器を持ったミュージシャンが街に息づいていたのです。
そこから徐々に変化していき、郵便配達のパフォーマーがいたり、大道芸人の方が技を披露することも。
そして今も、この街に住む人々の痕跡をみつけることができます。
「トレイダーズ・パッセージ」には電車の時刻表があったり、「シアター・フロント」では、夕暮れの映画の都の雰囲気を楽しめたり、やはり普通のショッピングモールとは一味違うのです。
株式会社オリエンタルランド代表取締役会長兼CEOの加賀見さんの名前も看板にありますよ。
オープニングセレモニーでは、イクスピアリの住人代表だとご挨拶されていました。