アカデミー賞作品賞にもノミネートされ、作中歌われる名曲の数々も色褪せない、不朽の名作。
東京ディズニーランドには、本作の世界を丸ごと体感できる、史上最大規模の"ニューファンタジーランド"オープンも控えています。
今回は、映画『美女と野獣』がもっと楽しくなる、知られざるトリビア8つをご紹介。
細かなウラ話や制作秘話を、作品と共に楽しんでみては?
1.ベルはバレリーナ、野獣はゴリラがモチーフ?!
『美女と野獣』には、魅力的なキャラクターが数多く登場します。
『アナと雪の女王』のエルサも当初は悪役だった…など、キャラクターの制作過程を紐解くのも、興味深いもの。
ミュージカルシーンも多く、街やお城の中を優雅に歩き回るベルは、バレリーナの動きを元に制作されました。
スタッフはバレエダンサーの動画を数多く見て、つま先の向きや体重のかけ方などを、参考にして行ったそうです。
制作が難航した、野獣のデザイン
野獣のキャラクター作りには、優秀なスタッフも頭を悩ませたそう。
何枚ものスケッチを経た結果、最後は雄牛、バイソン、熊、イノシシ、そしてゴリラまで!
様々な動物のパーツを組み合わせ、私たちが知る、恐ろしくもどこか愛らしい彼の姿になりました。
『ズートピア』制作時と同じく、組み合わせたそれぞれの動物の動きや生態なども、徹底的にリサーチしたそうです。
バレリーナとゴリラの組み合わせ、と聞くと笑ってしまいそうですが、様々な人や動物を元に作られた、これ以上ない最高のキャラクターですよね。
2.実は制作期間がとっても短い!
手書きもCGも、どちらも作業工程は多く、キャラクター作りや良く練られたストーリーなど、アニメーション映画の製作には、通常4年ほどかかります。
ですが『美女と野獣』はなんと、たったの2年で制作!
活き活きと動くキャラクターに美しい背景、完璧なストーリー、1曲1曲がディズニーの代表曲レベルの楽曲…
とても超特急で作られた作品には思えませんよね。
ベルと野獣のダンスシーンがCGで描かれているのは有名な話ですが、実は試写である映画祭の時点では、このシーンは未完成だったそう。
全米公開まで残り1ヶ月、スタジオ中のPCを使って作業を進めましたが、間に合うかどうかは五分五分。
代替案として、暗闇の中スポットライトに照らされて踊る、ベルの野獣のアニメーションまで用意されていたそうです。
作品内でも屈指の名シーンですが、完成までの苦労を知ると、よりグッと来てしまいますね。
3.臨場感が凄い! オーケストラと歌の同時録音
ミュージカルナンバーといえば、まずはアニメーションに合わせてオーケストラを録音し、その後役者が別々にブースに入り、テイクを重ねながら歌を乗せて行くイメージがあると思います。
後述しますが、『美女と野獣』は、ブロードウェイミュージカルの手法にこだわって制作されました。
オーケストラ、コーラス、そしてソロ部分を担当する役者を一堂に集め、文字通り「せーの! 」で同時にレコーディング。
ブロードウェイ風のスタイルで、ミスったら録り直し…な緊張感もありますが、完璧に調和した時の臨場感は鳥肌モノ!
作品の冒頭で歌われる「朝の風景」を聞いても、その凄さが伝わりますよね。
ちなみに、ポット夫人役のアンジェラ・ランズベリーが歌うメイン楽曲「美女と野獣」は、なんと1テイクでOKが出たそうです。
キャストのプロフェッショナルぶりが分かるエピソードですね。