世間には本当にたくさんの種類の缶コーヒーが売られている。これだけ種類があって、さらに毎月のように次々と新商品が発売される飲み物は、ちょっと他には見当たらない。そう、缶コーヒーはもはや“国民飲料”と呼んでも差し支えないほどの存在になっているのだ。

このコーナーでは、そんな多種多様な缶コーヒーを、研究員の独断と偏見でレビューしていく。このレポートが、少しでも皆さんの缶コーヒーライフのお役に立てれば幸いだ。


今週のテーマ「仕事の休憩中にホッと一息つけるカフェオレ缶コーヒー」

ブランド:KIRIN
商品名:FIRE 直火オレ


キリン ファイア 直火オレ 185g (1ケース30本入)

セブンネットショッピングで購入








非常にマイルドで角がない味わい。甘さはそれほどでもないが、後からふわっと香る程度のミルクの自然な甘味があり、非常に飲みやすい。一方でコーヒー感もきちんと残ってはいるが、やはりミルク成分が強めである。コーヒーがベースを支えつつ、ミルクが主張する。お互いがお互いを引き立て合う組み合わせの妙は、言うなれば缶コーヒー界における次長課長だ。次長課長は河本のキャラクターが前面に出ることが多いが、実際にネタ作りで主導権を握っているのは井上である。また漫才とトークではボケとツッコミが反対になるなどコンビネーションも変幻自在。カフェオレにおけるコーヒーとミルクの関係の如く、お互いの持ち味を生かしつつ引き立て合っているというわけなのだ。

【成分(100gあたり)】

エネルギー(kcal) 43
たんぱく質(g) 0.4~1.4
脂質(g) 0.3~1.3
炭水化物(g) 8.1
ナトリウム(mg) 46
糖類(g) 記載無し


コク★★★☆☆
キレ☆☆☆☆☆
香り★★☆☆☆
甘味★★★★☆
苦味★☆☆☆☆

ブランド:Asahi
商品名:WONDA 特製カフェオレ

アサヒ ワンダ 特製カフェオレ 190g缶 30本入

セブンネットショッピングで購入







クセがなく、ミルクの風味が絶妙なカフェオレ。バランスの取れた味で、飲みやすさはダントツである。「厳選された牛乳」とパッケージに記載があるが、言うだけあってミルクのコクが強く押し出されている。乳飲料ではないが、ミルク好きならまず間違いのない一本だろう。反面コーヒー感はかなり弱く、コーヒーの香りや苦味などはほとんど感じられないレベル。しかし仕事の休憩中など、疲れた脳を休めたいときにはこれくらい甘い缶コーヒーの方が癒されるというものだ。白いパッケージから想像する通りの癒しの味わいは、まさに缶コーヒー界における井川遥。30代中盤を迎えてさらに綺麗になった彼女のように、このカフェオレも定番商品として長く愛され続けている。

【成分(100gあたり)】

エネルギー(kcal) 44
たんぱく質(g) 0.6~1.2
脂質(g) 0.4~1.0
炭水化物(g) 8.2
ナトリウム(mg) 38
糖類(g) 記載無し

コク★★★★☆
キレ☆☆☆☆☆
香り★☆☆☆☆
甘味★★★★☆
苦味☆☆☆☆☆

ブランド:大塚食品
商品名:NESCAFE 北海道の牧場カフェラテ











 

 








飲んだ瞬間、口内に広がる独特の風味は、あまり他の缶コーヒーでは感じないタイプの味わい。カフェオレ系缶コーヒーにしては珍しく、コーヒー感がかなりしっかり残っている。一方でミルク感も強く、それぞれの持ち味ががっぷり四つで火花を散らしている。馴れ合うのではなく、あえてそれぞれの味を戦わせたこのカフェオレは、例えて言うなら缶コーヒー界のKKコンビ(桑田・清原)だ。かつてPL学園でコンビとして活躍し、プロ野球入りした後はライバルとして何度も対戦、そして97年以降は再びチームメイトとして活躍した二人の関係は、仲間でもあり同時によきライバルでもあった。このカフェオレにおけるコーヒーとミルクの関係は、そんなKKコンビを彷彿とさせる緊張感に満ちあふれている。

【成分(100gあたり)】
 

エネルギー(kcal) 24
たんぱく質(g) 0.3~1.1
脂質(g) 0.3~1.1
炭水化物(g) 3.8
ナトリウム(mg) 10~60
糖類(g) 3.2

コク★★☆☆☆
キレ★☆☆☆☆
香り★★★☆☆
甘味★★★☆☆
苦味★★☆☆☆


 

やまだい・ゆうき 映画、漫画、ゲームなどエンターテインメント関連の記事を中心に執筆するフリーライター。飲料では特にコーヒーとカフェオレをこよなく愛しており、これまでに数百もの缶コーヒーの感想を記録している。ブログ