4月にはピカピカの1年生。ポストに就学時健康診断に通知が入っていました。発達に凹凸や遅れのある子どもだったら、親にとっては“まな板の上の鯉”の心境ではないでしょうか?
『発達障害に生まれて』のノンフィクションのモデルの立石美津子がお話しします。
小学校の種類
進級先は大きく分けて3つあります。
【通常学級】
通級…比較的障害の程度が軽い児童が通常級に籍を置き、月に数回個別の指導を受ける。特別支援教室ともいう。
- 児童数…40名(小1は35名)
- 個別の指導計画・個別の教育支援計画…策定を推奨(通級による指導の対象者は策定義務あり)
- 担任の資格…教員免許
【特別支援学級】
- 児童数…8名
- 個別の指導計画・個別の教育支援計画…策定義務あり
- 担任の資格…教員免許(特別支援の専門資格を持っているとは限らない)
【特別支援学校】
- 児童数…6名(重度重複学級は3名)
- 個別の指導計画・個別の教育支援計画…策定義務あり
- 担任の資格…特別支援学校教員免許
就学時健康診断とは
就学時健康診断とは、小学校入学前に行なわれる健康診断です。
健常児であれば通常学級に、特別な支援が必要な子どもの場合、特別支援学級あるいは特別支援学校への進級が適切だと考えられ、就学相談に行くようアドバイスされます。
ここで突然「発達に課題がありますので、特別支援教育を受けることをお薦めします」と言われ、「はい、そうですか、わかりました」とすんなり受け入れる親御さんはいないのではないでしょうか。
中には「うちの子どもを馬鹿者扱いにした!」と行政側を訴える人もいるようです。
現在のスタンスはあくまでも保護者の意向が優先です。
つまり、親が「うちの子は問題ない」と主張すれば行政側のアドバイスを無視してもよいということ、ここに親が子どもの人生に関わる重大な学校選択をしなければならないのにも関わらず、誤った判断をする隙間ができます。
子どもにとって居心地のよい空間
小学校6年間はこれからの人生に影響を与える大切な期間です。日中、一番長く時間を過ごす学校で叱られてばかりいる、授業内容がチンカンプン。
また、教室から脱走したり、他の子に危害を加えたりする子ではないおとなしい子であれば、尚更で、お客様状態でほっておかれるケースもあります。
こうなると子どもは成功体験、達成感を味わうことが出来ません。子ども同士も幼児期のように“みんな仲良く”とはならず仲間でつるんだり、異質なものを排除したり苛めも起こります。
二次障害を起こすかも
二次障害とは先天的にもっていた障害について、適切な対応をしてもらえなかったためたに二次的に起こってしまうものです。本来、防げるものです。
- 特別な配慮をされることなく席を立ち何度も叱られる
↓ - 友達が作れない。苛められる
↓ - 楽しくない学校生活
↓ - 思春期以降に不登校、鬱、引きこもり、リストカット(自傷)、他害などの二次障害として表れる。
この時になって悔やんでも過ぎ去った時間は巻き戻しできません。
私の息子は知的障害を伴う自閉症です。特別支援学校に進学させました(3年生から特別支援学級に転校しました)。