「俺はもともと着る服に無頓着で、女性とのデートもつい慣れたものを選んでしまいます。
それでも、新しいシャツを買ったり靴も磨いたり、一緒に歩く女性に恥をかかせないように気をつけていたつもりでした。
それが、気になる女性とデートしていたとき、いきなり
『ちょっと寄りたいお店があるんだけど、いい?』
と言われ、入ったのは高級百貨店。
俺なんか滅多に足を踏み入れないところだし、有名なブランドの名前がずらっと並んでいて威圧感がすごいし、そのお店はメンズなのに、女性である彼女が何の用? と思いましたね。
あるブランドのお店に彼女が入り、ハンガーにかけてある服を手にしては俺に
『これなんかどう?』『色はいいと思うけど』
とあれこれ言ってくるのですが、似合うかどうかなんてわからないし値札を見たらとてもじゃないけど払える値段じゃないし、とにかく居心地が悪くて苦痛でした。
『もういいよ』と言ったら、
『あなたのためなのに』
と呆れたように言われ、それにカチンと来て店を出ました。
後ろをついてきた彼女はブツブツ言っていましたが、こちらの気持ちをいっさい聞かないとか、結局自分好みにしたいだけじゃないですか。
まさに『イタいな』と思いましたね」(28歳/自営業)
「ダサくて悪かったね」とこちらの男性は落ち込んでいましたが、頼んでもいないのに高い服を押し付けられれば、いい気分はしませんよね。
似合うものを着てほしい気持ちが理由であっても、まず男性の意思を確認するのが前向きなコミュニケーションです。
「イタい」のは、自分の言動が男性にとっても正解なのだと一方的に思い込むところ。
気づかないうちに上から目線になると、男性からは敬遠されるだけです。