■出版社賞に選ばれた6作品

ミステリー部門の角川書店賞には『秘密屋』(永堀大介)、10代恋愛部門の集英社賞には『嘘つきな月』(シムカ)、20代以上恋愛部門の主婦の友社賞には『高嶺の花は咲いてるか?』(桜瀬 ひな)、青春・友情部門の小学館賞には『嘘つき彼女とニセ彼氏』 (朝倉あおい)、ホラーサスペンス部門の双葉社賞には『くくりひめ』(姫野春)、ヒーロー部門のブックウォーカー賞には『傾世のカフカ』(北条アキ)が選出。

★ミステリー部門  角川書店賞 
『秘密屋』(永堀大介)

誰もが人には言えない秘密を抱えて生きている――。金も仕事も仲間も失い借金取りに追われていた川岸優雅の運命は「秘密屋」に足を踏み入れた瞬間から目まぐるしく変わってゆく……。どんでん返しに次ぐどんでん返しの連続に目をみはる、息もつかせぬノンストップ・クライムノベル!

 

★10代恋愛部門 集英社賞
『嘘つきな月~secret moon~』(シムカ)

昼は常に学年トップ、優等生の「美月」。夜は誰にも媚びない謎めいた美少女「ユエ」。ふたつの名前を持つ彼女が秘密の恋人契約を交わしたのは、クラブでもカリスマ的な存在感を放つ謎の少年「キョウ」。「割り切った関係」とは分かってはいたのだけれども……!?

  

★青春・友情部門 小学館賞
『嘘つき彼女とニセ彼氏』(朝倉あおい)

千鶴は成績優秀、スポーツ万能、見た目も完璧な優等生を演じている。それは大好きなお兄ちゃんに認められるため。ある日、イケメンだけどどこか気に食わないクラスメイト・九条に弱みを握られ、「秘密をばらされたくなければ彼女になれ」と脅迫されてしまい……!? 

  

★20代以上恋愛部門 主婦の友社賞
『高嶺の花は咲いてるか?』(桜瀬ひな)

受付嬢の奈々美に言い寄る男は星の数。そんな男たちを毎日笑顔でバッサリ切って落とし、付いたあだ名は『高嶺の花』。でも、本当は…「男、知らないだろ?」。営業のエースでイケメンの榊に見抜かれる。「絶対にフッてやる!」と心に決めた奈々美。モテモテ同士の恋の行方は!? 

  

★ホラーサスペンス部門 双葉社賞
『くくりひめ』(姫野春) 

紙や神社の巫女・姫野菊里(ひめのくくり)には、11年前に生き別れになった双子の姉・九々里(くくり)がいた。ある夜、菊里は3人の男に襲われるが、菊里の血が異界のものを呼び、男たちは異界にくくられた。その後、菊里の周りでは立て続けに怪異が発生し……。

  

★ヒーロー部門 ブックウォーカー賞
『傾世のカフカ』(北条アキ)

銀髪蒼眼の神秘的な少女は闇を切り裂き夜を駆ける。彼女を追うは「第3都市」特務部隊。逃げのびた少女「カフカ」が1人の少年と出逢い、運命と異能が交差する。多くの試練を乗り越えてゆく2人がその先に見るものは?

  

このなかから、ユーザーの人気投票により、最多の21万9398票を獲得して大賞に選ばれたのは、ホラー・サスペンス部門の『くくりひめ』だった。

修行中の巫女の周りで巻き起こる怪異を描いた同作。プレゼンターとして登壇した双葉社・常務取締役編集局長の戸塚源久さんは、「おどろおどろしく迫力満点な部分もあり、一方で感動的な愛を感じさせてくれる作品。どのキャラクターも非常によくできていて、行間から飛び出してリアルに動きまわる」とコメントしている。