夏本番。これから台湾に足を運ぶみなさんは、亜熱帯の台湾で熱さを漫喫することになるわけだが、そんな灼熱の台湾旅行を何倍も楽しくするのが冷たいスイーツ。
夜市グルメは豚肉や麺ばかりではない。台湾ならではの冷たい伝統スイーツなら、ヘルシーに涼をとり、台湾らしさを味わうことができる。
今回は夏バージョンの冷たいデザートを7つ紹介しよう。
剉冰(ツォビン)
言わずと知れたかき氷。台湾には雪花氷(シュエホァビン)という、最初から味が付いた氷を削って作るものと、剉冰(ツォビン)という普通の水を凍らせた氷を削るかき氷とがある。
熱さがピークに近づくに連れ、恋しくなるのは日本のように水を凍らせたかき氷。ベースがさっぱりしている分、トッピングにはこだわりたい。
ヘルシーにまとめるなら、タロイモ、小豆、ピーナッツなどの自然素材を甘く煮込んだものがおすすめ。モチモチした団子系は最初は美味しいが、氷の上で冷やされて硬くなるので要注意だ。モチモチ感を味わうなら、冷たくても硬くなりにくいタピオカがいいだろう。
陳家剉冰(チェンジャーツォビン)
台北市北投区中央南路一段25巷20號 TEL:02-28972858
営業時間:14:00~25:00 無休
冰豆花(ビンドウホァ)
豆花とはいわば豆乳のプリン。
かき氷と同様、トッピングしだいで豪華にも、シンプルにもなる。
色は白または乳白色で、絹ごし豆腐を少し甘くしたような印象だ。
最近は日本にも進出し、豆花の名が徐々に広まりつつある。
冬は温めて食べるが、夏は冷たいものをいただく。かき氷用のトッピングは、そのまま豆花のトッピングにもなるので、かき氷店で豆花を扱っていたり、豆花の店でかき氷を扱っていたりする。
しかし、筆者のお気に入りは豆花だけ、しかもトッピングはピーナッツだけというこだわりの店「龍潭豆花」。メニューはただ一つで、冷たいか温かいかの区別しかない。
夏は豆花とクタクタに煮込んだピーナッツが冷たいシロップに浸っていて、そこに氷が投入される。この氷がまた絶妙で、かき氷ほど細かくなく、かと言って口に入れると少し歯ざわりが残り、豆乳とよく溶け合う。
食べ歩きの合間に挟むにはちょうどいいボリュームだ。
龍潭豆花(ロンタンドウホァ)
台北市汀州路三段237號 ℡:非公開
11:00~23:00 月曜休
愛玉(アイユー)
筆者は取材で台湾を訪れると、たいてい1日中食べ通しになる。当然、旅行中の体重増加が気になるわけだが、そんな女子にもおすすめなのが愛玉だ。
台湾でもっとも低カロリーのスイーツで、寒天にも似ている。夏の夜市でよく見かける、黄色っぽいゼリー風のかたまり。
愛玉という木の実の種を揉みしだいて、そこから出るゼラチン質が固まったものなので、100パーセント天然である。台湾中部の阿里山などで先住民が栽培・収穫している。
迪化街などの乾物街へ行くと、愛玉の種を乾燥させたものが売っているので、自分で作ることもできる。屋台ではレモンジュースなどで酸味と甘味をプラスしている。
清涼愛玉冰
高雄市南華路58號前 ℡:非公開
9:00~材料がなくなるまで
木瓜牛奶(パパイヤミルク)
かつては、台湾と言えばパパイヤミルクと言うくらい、日本人のファンも多かったが、昨今ではマンゴーかき氷の影に身を潜めてしまっている。
だが、台湾全土で今もパパイヤミルクは健在だ。パパイヤはそのまま食べるとクセがあるが、ミルクシェークにすると飲みやすく、栄養もたっぷり。台湾の子どもたちに大変人気があるが、案外高い(1杯50元前後)ので、普通の家庭では子どもが何かよいことをしたときに親に買ってもらうご褒美のようなドリンクだ。
パパイヤミルクを扱う店では、たいてい緑豆シェークやいちごシェークなども扱っているので、友達といろいろな味をシェアするのもいいだろう。
緑豆シェークは解毒作用があり、夏のドリンクとして一押しだ。甘さ控えめなので、男性にも好まれる。
三重牛乳大王(サンチョンニョウルーダーワン)
新北市三重区重新路二段73號 ℡:02-2989-5718
9:30~23:30 無休