FUJIFILM X-E1

富士フイルムは、「FUJIFILM X-Pro1」のスタイルとクオリティを継承するミラーレス一眼カメラ「FUJIFILM X-E1」を、11月上旬に発売する。カラーは、ブラックとシルバーの2色。

撮像素子には、「X-Pro1」と同じAPS-Cサイズの有効画素数1630万画素「X-Trans CMOSセンサ」を採用。粒子が不規則に並ぶ銀塩フィルムの構造からヒントを得て開発したもので、カラーフィルタを6×6の36画素を1単位とした非周期性の高い複雑な配列にすることで、モアレや偽色の発生を軽減している。

「X-Trans CMOSセンサ」によって、光学ローパスフィルタが不要になり、レンズの性能を十分に引き出して、高い解像感と低ノイズを実現。畳3畳ほどの大きさ(2700×1800mm)に引き伸ばしてプリントしても美しい。また、光量の少ない室内や夜景などでの高感度撮影時でも、明るくノイズの少ない画像を撮影できる。

トップカバーとフロントカバーには、マグネシウムダイキャストを使用し、軽量・高剛性で繊細なデザインを実現した。ボディ上部のダイヤル側面にはピラミッドパターンを施し、スムーズな操作性と高品位な質感を追求。さらに、ラバーグリップによってホールド性を向上し、レンズ位置がセンターに来るように設計することで、手にしたときのボディとレンズのバランスをとって持ちやすさを高めた。

左手でレンズの絞りリングを、右手で天面のシャッタースピードダイヤルと露出補正ダイヤルを操作できるレイアウトで、ファインダーから目を離すことなく設定を変更できる。また、ガイドナンバー7相当で、独自のTTL自動調光方式を採用した内蔵フラッシュを搭載。室内の撮影にも対応する。

ファインダーには、新開発の約236万ドット有機EL電子ビューファインダーを採用。「Xシリーズ」で進化した独自のファインダー技術によって、2枚のガラスレンズと1枚の両面非球面レンズで構成する独自の光学系をつくり上げ、視認性を高めて撮影情報を確認しやすくするとともに、画面のすみずみまでクリアで歪みのない映像を見ながら撮影できる。

有機ELパネルの豊かな階調表現と、1:5000の高いコントラスト比によって、ピントや露出、ホワイトバランスなどの撮影条件やフィルムシミュレーションの撮影効果を忠実に反映する。水平見かけ視界はひと目で全体を見渡せる約25°で、アイポイントは約23mmを確保。接眼部には軟質樹脂を採用しているので、メガネをかけたままファインダーをのぞいても、メガネをキズつけることがない。

レンズマウントには、フランジバックを17.7mmと極限まで短縮するとともに、マウント面からレンズを約7.5mm深くもぐりこませて広い開口部を確保することで、バックフォーカスをできる限り短縮した「Xマウント」を採用する。バックフォーカスの短縮によって周辺光量の低下を防ぎ、画面のすみずみまで高い解像感を実現する。別売の「フジフイルム M マウントアダプター」を装着すれば、「Mマウント」レンズも装着することができる。

対応メディアは、SDXC/SDHC/SDカードで、UHS-I対応カードにも対応。ボディのサイズは幅129.0×高さ74.9×奥行き38.3mmで、重さは約350g。

価格はオープンで、実勢価格はボディ単体が9万円前後、標準ズームレンズ「フジノンレンズ XF18-55mmF2.8-4 R LM OIS」をセットにしたレンズキットが13万円前後の見込み。

レンズキットに付属する標準ズームレンズ「フジノンレンズ XF18-55mmF2.8-4 R LM OIS」は、35mmフィルム換算で27~84mm相当。3枚の非球面レンズと1枚の異常分散レンズを含む10群14枚のレンズと、7枚の円形絞り羽根で構成する。

フォーカスレンズ群の軽量化やリニアモーター駆動によって、最速0.1秒の高速AF(オートフォーカス)を実現。約4段分を補正する光学式手ブレ補正機構を備える。サイズは直径65.0×長さ70.4(ワイド端)~97.9mm(テレ端)で、重さは約310g。フィルタ径は58mm。