女の子が生まれたら、まず考えるのが雛人形。しかし、一般的な衣装着タイプの十五人の段飾りは、日本の現在の家事情では、なかなか設置場所がとれません。かといって「親王飾りだけだと、なんだか寂しい…」という方にオススメなのが、木目込み人形です。

近年、人気急上昇中のこのコンパクトな雛人形であれば、念願の十五人飾りであっても、飾ることが可能なのです。

木目込み人形って何?

木目込みとは、木片や桐粉(粘土のようなもの)で人形の方を作り、着物の折れ目やシワの部分に切れ込みを入れ、そこに布地を入れ込んで着せ付ける製法です。

聞きなれない製法かもしれませんが、もともとは京都の下賀茂神社の職人が作ったのが始まりで300年近い歴史のある製法です。

特徴としては、(上の写真右側の衣装着タイプのものと比較してもらえばわかりますが)手のひらに乗るかわいらしいサイズで、衣装着タイプよりも柔らかなタッチの人形が多いです。作家によって作風が異なるので、お気に入りのデザインを探すことができます。

どんな人が買っているの?

段飾りの雛人形を置けない家庭というのは、もちろんあります。ただし、それだけではなく、さまざまなタイプのものがあることから、インテリアに合わせたものを選べる点が人気を集めているようです。

十五人飾り、十人飾り、親王飾りなど、衣装着人形と同じく様々なタイプを選ぶことも可能で、本格的な雛人形を購入したい層にも人気を集めています。

女の子の姉妹だと長女は十五段飾りなのに、次女は親王飾りなどといった不公平も出ないかもしれませんね。

実際に購入して感じること

なによりもオススメな点は、雛人形自体がコンパクトなため、飾り付けが楽で収納場所にも困らないことです。さらに、型崩れがしにくい製法で作られているので、多少子どもが雑に扱ったとしても大丈夫なところ。

動かしやすいので、毎年、設置場所を替えたりすることもできます。

お値段は、衣装着雛人形と同じく、ピンキリです。コンパクトだから安いということはなく、有名作家の作ったものやデザイン性の優れたものは、それなりの価格はすると考えていた方がよいかと思います。

「ぴあ中部版」映画担当を経て上京、その後はテレビ情報誌、不動産雑誌・広告などの編集・ライターを務める。著書に『年収350万円でも家が買える』(2014年・彩図社刊)。また、映画監督としては、ゆうばり国際ファンタスティック映画祭などで注目され、2002年「異形ノ恋」(出演・西川方啓、木下ほうか、寺田農)でデビュー。