コロナショックの影響は女性ホルモンにも

内山先生「肩こりやだるさ、イライラ感というのは、更年期障害やPMS(月経前症候群)によっても現れる症状です。

女性ホルモンによる変調が、コロナショックによるストレスで、より顕在化しているとも考えられます。

また、漢方医学の専門医として漢方医学的にみても、コロナショックによって“気(き)・血(けつ)・水(すい)”のバランスを崩していることも考えられます。

人間の体は“気・血・水”がバランスを取り、互いに循環していれば健康な状態といえます。

しかし新型コロナをきっかけに、自粛を強いられたり家庭での子育て、家事負担による疲労や仕事の不安定さといったストレスでバランスが崩れると、気は上昇し、血が停滞あるいは下降します。

自宅時間が増えることで、カラダを動かさなくなると、気の巡りが悪い気滞となり、うつ傾向となるのです。こうしてバランスを崩してしまうことで、月経不順につながることも考えられます」

女性の“なんとなく不調”の対処法

内山先生「多くの女性が、なんとなく不調を感じているにもかかわらず、病院にも行かず、行くことすら躊躇しています。

疲れやすかったり、頭痛などの症状は、やる気の問題などと誤解されがちですが、これらは女性ホルモンのバランスや加齢、今回のコロナのような環境の変化に伴い生じるケースも多く、我慢しなくてよいのです。

診察し器質的な原因がない場合でも、症状があれば一人一人の症状や体質に合わせて漢方薬を処方したり、薬物療法以外にも打開する方法はいろいろあります。

我慢することなく、まずは医師に相談することは大切です。そして、一番大切なのは“自分自身を褒めてあげること”。

未曾有のコロナ禍で我慢を当たり前に強いられていますが、十分頑張っている自分自身の心と体を褒めてあげてくださいね」

“自分へのご褒美”がベストな対処法ということですね。

自分を省みる時間が多くなったコロナ禍です。自分自身の体調の変化にもしっかり目を向け、労ってあげてくださいね。

【監修】
※ 内山心美先生 『のぞみ女性クリニック』院長 産婦人科医

【調査概要】
※ 株式会社 ツムラ 『不調に関する実態調査』
調査対象:20代~40代の男女1,800人
調査方法:インターネット調査
実施時期:2020年11月17日火曜日~11月18日水曜日

広告・TV衣装を中心に活動するスタイリスト・ライター。パーソナルスタイリストを日本に普及した第一人者であり、サタデープラス、ズームインサタデー等、NHK、日本テレビ、TBS等TV番組出演・監修多数。長男の受験を機に、執筆業に重きを置く。ウレぴあ総研では、ファッションの枠を超えて、2児のママならではのリアル情報・食・旅をお届けしています。@kunie_11