これまでの世代とプレッシャー世代(1982-1987年生まれ)では「お金の使い方」が違うらしい!? 世代マーケティングの第一人者であり、『「嫌消費」世代の研究』著者・松田久一さんが新しい時代の消費スタイルを分析する。

※【プレッシャー世代】とは
最近、ネット界やビジネスシーン、学問の世界などで新世代が台頭し始めている、現在25歳から30歳(1982-1987年生まれ)の世代。ゆとり世代と氷河期世代の間に位置。
人気ブロガー“sugio”さんが2007年に命名。ネット上で生まれ、ネット上で話題となった。sugioさん曰く「’82 年生まれの北島康介さんのように、人生の大一番で実力をフルに発揮できる有名スポーツ選手が目についた。下のゆとり世代や上のポスト団塊ジュニア世代に比 べて、明るい中にも独特のピリっとした雰囲気を漂わせる方が多いように見受けられた。そこに彼らが過ごした時代性が反映されているのではないか、様々なプ レッシャーに耐えてきた世代なのではないかと考え命名した」とのこと。ここ一番で強さを発揮する、明るさの中に緊張感を秘めた世代。

プレッシャー世代は本当に消費しないのか?

若者世代はクルマを買わない、海外旅行をしない、飲みに行かない――など、最近よく聞く「若者の○○離れ」という言葉。彼らは本当に消費に意欲的ではないのだろうか? 

マーケティングの第一人者で、JMR生活総合研究所代表の松田久一さんは、収入に見合った支出をしない若者世代の消費スタイルを次のように分析する。

「プレッシャー世代を含む若者世代は、バブル後の“失われた20年”と呼ばれる経済低迷期に育っています。物価上昇率はマイナス続き、経済成長率は1%以下、失業率は4%台と、経済的な成長をまったく経験していない世代です。戦後、高度経済成長期やバブル期を経験してきたこれまでの世代とは、まったく異なる価値観・金銭観を持っている世代なのです」