そんな京アニが満を持して放った最新作が、米澤穂信の小説「古典部シリーズ」をアニメ化した『氷菓』である。物語は、「省エネ」を信条とし何事も合理的に済ませたい主人公・折木奉太郎が、廃部寸前の神山高校「古典部」に入部したことをきっかけに進んでいく。謎が大好きで好奇心旺盛な美少女・千反田えるに振り回されながら、古典部に潜む45年前の謎を中心に、数々の難事件を推理していくという学園ミステリーだ。

京アニの特徴である作画の美しさを絶賛するコメントが目立った。原作のファンも巻き込み盛り上がりを見せているようだ。
ぴあ調べ(2012.4.18~2012.5.5)/調査協力:サイバーコミュニケーションズ
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原作の著者・米澤穂信はミステリー小説のランキング式ガイドブック『このミステリーがすごい!』の国内部門に毎年のように作品をランクインさせており、2008年版で10位となった『インシテミル』は2010年に映画化され大きな人気を博した。今回の『氷菓』は本格ミステリー作家が原作のアニメ作品ということで、ミステリー小説の愛読者からも注目が集まっている。

さらに、主人公・折木奉太郎と、ヒロイン・千反田えるの関係は『涼宮ハルヒの憂鬱』の主人公・キョンとヒロイン・ハルヒの関係を連想させ、本作品がミステリー版『ハルヒ』となるのではないかと、期待される。

4月より放送が開始された本作品には、早くも作画の美しさを絶賛する声が続出している。本作品によって、京アニ作品の魅力はさらに広い層にまで伝わっていきそうだ。