総合オンラインストアのAmazon.co.jpは、10月24日、米Amazon.comが2007年から製造・販売している電子書籍リーダー「Kindle」の新モデル「Kindle Paperwhite」の日本語対応版と、7インチのタブレット端末「Kindle Fire HD」「Kindle Fire」の予約販売を開始した。また、製品の発売に先立ち、日本向け「Kindle ストア」を10月25日にオープンする。
電子書籍リーダー「Kindle Paperwhite」は、目にやさしいEインクを採用した6インチのディスプレイを搭載。従来機に比べ、画素数が62%増え、コントラストが25%鮮明なディスプレイで、マンガの絵や文字をより美しく表示する。スクリーン全体を照らす独自技術の内蔵型フロントライトや、8週間持続する長時間バッテリを搭載。縦書き表示に最適化した日本語フォントは、8種類の文字サイズから選べる。
価格は、無線LAN(Wi-Fi)のみに対応する「Kindle Paperwhite」が8480円、月額料金不要の3G通信機能を備えた「Kindle Paperwhite Wi-Fi + 3G」が1万2980円。3G通信はNTTドコモのネットワークを利用し、回線料金はAmazonが負担する(国内のみ)。サイズは169.0×117.0×9.1mmで、重さはWi-Fiモデルが213g、Wi-Fi + 3Gモデルが222g。
「Kindle Fire HD」は、解像度1280×800、7インチのHD対応IPSカラー液晶ディスプレイを搭載するタブレット端末。特殊ラミネート加工のタッチセンサと直接偏光フィルターによって反射を25%カットし、どの角度から見ても鮮やかな色合いと深みのあるコントラストを実現した。
電子書籍だけではなく、インターネット(クラウド加速型ブラウザ「Amazon Silk」)やメール、ゲーム、アプリなども利用できる。10点マルチタッチに対応し、強力なプロセッサとグラフィックエンジン、最新のWi-Fi技術とBluetooth機能、16GB/32GBのストレージ、デュアルドライバ・ステレオスピーカー、ビデオ通話ができる前面HDカメラなども搭載する。サイズは193.0×137.0×10.3mmで、重さは395g。価格は、16GBモデルが1万5800円、32GBモデルが1万9800円。
「Kindle Fire」は、解像度1024×600のIPSカラー液晶ディスプレイを搭載したタブレット端末。米国で発売していた従来機より高速のプロセッサを搭載し、ストレージ容量を8GBに倍増した。サイズは189.0×120.0×11.5mmで、重さは400g。価格は1万2800円。
「Kindle」シリーズは、単なるハードではなく、サービスという位置づけで、注文すると、Amazonのアカウントが登録された状態で届き、セットアップやケーブル接続による同期作業などをすることなく、すぐに読書を始めることができる。また、Amazonで購入したコンテンツはすべて無料でクラウドに保存する。
いずれもAmazon.co.jp内の専用ページで予約注文を受け付け、「Kindle Paperwhite」は11月19日に、「Kindle Fire HD」「Kindle Fire」は12月19日に出荷を開始する予定。Amazon.co.jpに加え、ケーズホールディングス(ケーズデンキ)、ビックカメラ、上新電機、キタムラ、TSUYAUA(Kindle Paperwhiteのみ)でも販売する。
「Kindleストア」では、書籍、文庫、コミックなど、5万タイトル以上の日本語電子書籍を提供し、このうちコミックは1万5000タイトル以上、無料の日本語電子書籍は1万タイトル以上を揃える。また、大沢在昌『新宿鮫』シリーズ全巻など、計68作品を先行・独占発売する。ストア全体では、英語やその他の言語のベストセラーなど、合計140万タイトルを取り揃える。
なお、「Kindle ストア」で提供するコンテンツは、「Kindle Paperwhite」「Kindle Fire」に加え、Kindleの無料アプリを使って、Android搭載端末、iPhone、iPadなどの対応端末で購入・閲覧することができ、ブックマークや注釈なども複数の端末で共有できる。
・「Kindleのラインアップ一覧」