ストリートダンサーが活躍できる場所が増えれば、ダンサーが頭打ちにならない

 

「Blue Print vol.1『アグレソの石』」の模様
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『SET』に劇団員として所属し演出も担当する大関 真さんは、JUNさんが主催するユニット『Blue Print』の第1回公演で、演出を務めた。演出家の立場から見た“振り付け師・JUN”とは、どのような存在なのだろうか。


「JUNさんのいちばんすごいところは、『台本を読めるということ』だと思います。台本をちゃんと読める、つまりこのシーンで必要なのはダンスを見せることなのか、それとも心情を見せることなのか。そこを取り違えるといわゆる“ダンスのパフォーマンス”として見えてしまう。でも僕らが『SET』でやってるのは基本的に演じることなので、踊りも気持ちの部分で踊らなきゃいけないわけです。大事なのは“気持ち”。それをくみ取って振り付けをしてくれるので、見ていて違和感がない。それがすごいありがたいですよね」


――大竹さんと大関さんも参加する、JUNさんの主宰ユニット『Blue Print』の第2回公演が12月12日(水)から開催される。しかしプロの振り付け師として忙しい日々を送る中、単独公演を行うことはかなりの負担となるはず。そこまでして作品を作ることにこだわる理由はどこにあるのか、聞いてみた。

 

「Blue Print vol.1『アグレソの石』」の模様
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「『Blue Print』でやりたいことっていうのは、“ストリートダンサーが芝居を身につけたら、面白いんじゃない?”ってこと。『Blue Print』の作品はセリフもあるので、完全に芝居なんですね。今のストリートダンスって、コンテストやバトル、タレントのバックダンサーみたいなものが多いんですが、やっぱりダンスだけだと一般の人って入りづらいのかなって。

カッコいいものばっかり押し付けるんじゃなくて、演劇のストーリーの中にいろんなダンスが入っていたらきっと見やすいし、ひとつの作品として心に残るんじゃないかと。それで、ふたりの力を借りて“芝居”っていう武器をひとつ身に着けようと思ったんです。
 

「Blue Print vol.1『アグレソの石』」の模様
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そうやって表現する力をつけていくことで、どんな表現のフィールドに行ってもストリートダンサーが活躍できる場所が増えていく。そうなると、ダンサーが頭打ちにならないと思うんです。今のストリートダンスシーンは、すごくたくさんのキッズがいます。だけど結局出ていく場所がないから、このままだと多分いなくなっちゃうと思う。

クラシックバレエやジャズダンスは舞台としてすでに確立されてるから、出る場所がたくさんあるけど、ストリートダンサーってそういう場所がなかなかないから、うちみたいなストリートダンスをやる舞台がほかにも増えたら面白いんじゃないかなって。その中でまずはうちが有名になれればいいと思いますけどね」