今年2月に上演されたばかりのミュージカル『愛の不時着』が、7月7日(日)より、会場を新国立劇場に移して再演中だ。

不慮の事故で北朝鮮領土へ迷い込んでしまった財閥令嬢の韓国人ユン・セリと、彼女を助ける北朝鮮の軍人リ・ジョンヒョクのラブストーリーを描く本作。初演に続き、リ・ジョンヒョク役を務めるユンサナ(ASTRO)が、再演を控えた心境を語った。

初演の際に感じた想いや、ともに初演からの続投となるユン・セリ役のキムリョウォンとのエピソード、同じASTROのメンバーとして活躍するク・スンジュン役のジンジンの存在についてなど、韓国からのリモートインタビューという形で応じてくれた。

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面白いアドリブができるんじゃないかと(笑)

撮影/阿部章仁

――再演が決まったときの気持ちを聞かせてください。

実は、2月の初演のときに、関係者の方々が「少し時間を置いて、また日本で公演をやりたいね」という話をしてくださって、僕もやれたらいいなと思っていたんです。

僕自身、一生懸命に準備を重ねた作品でしたし、客観的に公演を観たときに、僕も楽しむことができたので。だから、再演が決まったと聞いたときは、初演をしていた当時の感情が思い出されてすごくワクワクしましたし、うれしかったです。

――初演ではアドリブもしていましたよね。上演を重ねるごとに変わっていったこともありましたか。

初演のときは、僕自身、ミュージカルの経験がほとんどなく、ましてや日本で公演をするのが初めてだったので、実は、アドリブをしながらも緊張していました。それは少し心残りではありました。

でも、今回は初演でそれなりの場数も踏みましたし、2回目ということでセリフにも慣れていますし、緊張感が減って、自然なアドリブができるんじゃないかと思っています。面白いアドリブができるんじゃないかと(笑)。

アドリブをして、観客の皆さんが笑って拍手をしてくださったことが、僕にとっては大きな力になっていました。

撮影/阿部章仁

――初演を振り返って、ここは良くできたと思えたところや、逆にもっと良くできたんじゃないか?と思ったところなどを教えてください。

初演は16回公演をしたんですけど、毎回、喉をかなり使うので、正直、声のコンディションが良くなくて、満足できない回もありました。でも、それ以外の回は良かったと思います。

少し残念だったことは、余裕を持てなかったことです。すごく緊張していたわけではないのですが、それでも緊張することはあって、そうすると自分が準備してきたものをすべてお見せすることができなくて。より良い姿をお見せできなかったのは心残りです。

――緊張をしないようにするにはどうしたらいいと思いますか。

準備をしっかりすることです。僕はミュージカル以外にもライブなどの公演をしますけど、緊張したり、不安になったりするときは、練習期間が短かったとか、自分に100%の自信がないときなんです。

――そうすると、今回は初演で経験もしていますし、緊張はしなさそうですね。

いやでも、今回、会場が(初演と違って)新しくなるじゃないですか。同じ作品を上演すると言っても、会場によって雰囲気も変わるし、ステージの上から見える観客の皆さんの見えた方も違うから……。できるだけ緊張せず、リラックスして臨みたいと思います(笑)。

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