©2025『知らないカノジョ』製作委員会

中島健人さんが主演を務める映画『知らないカノジョ』が2月28日(金)より全国公開となります。

中島さん演じる神林リクは、miletさんが扮した前園ミナミと大学生の時に恋に落ち、やがて結婚します。リクは人気小説家となり、ミナミは歌手になる夢をあきらめ、専業主婦となってリクを支えますが、二人の中にすれ違いが生じるようになり、ある日、喧嘩をしてしまいます。すると翌朝、目覚めたリクは別世界へ。自分は小説家ではなく編集者となっていて、一方、ミナミは人気アーティストで、自分とは全く関わりのない人生を歩んでいました。

そんな中、前の世界でも、新たな世界でもリクの親友となるのが、桐谷健太さんが演じる梶原恵介。前の世界ではリクとミナミの恋を応援し、新たな世界では別の世界から来たというリクのことを受け入れ、何かと力になってくれます。

実はプライベートでも仲がいいという中島さんと桐谷さん。今回のインタビューでは、そんなお二人の出会いから、本作での共演でのエピソード、そしてお互いへの想いなど、たっぷりと語っていただきました。

フォトギャラリー【中島健人×桐谷健太】映画『知らないカノジョ』場面写真をさらに見る

リスペクトする先輩です

©2025『知らないカノジョ』製作委員会

――お二人はプライベートでも仲がいいそうですが、演じたリクと梶原の関係性と重なるところはありましたか。

中島:仲良くという言葉を使うのがおこがましいと感じるくらい、僕はキリケン(桐谷)さんのことを尊敬しています。現場での立ち居振る舞いや空気の作り方とかを見ていて、自分が今のキリケンさんと同じくらいの年齢になった時には、こういうカッコいい男になっていたいと思いました。それはご本人も伝えさせていただきました。

僕の人生のターニングポイントで考えていることや悩んでいることも共有させてもらっている、リスペクトする先輩です。僕が甘えさせていただいています。

桐谷:そういうことを素直に言える健人の真っ直ぐさが素敵ですよね。僕と健人が出会ったのは映画『ラーゲリより愛を込めて』(2022年公開)だったんですけど、出会った瞬間からめちゃくちゃ笑い合って話をしていました。

外でロケをしていて、過酷な労働を強いられるというシーンだったんですけど、雨が降り出して撮れなくなってしまって。それでテントの下で二人で話したのが初対面でした。

その時からお互いに心を開いていた感じがあって。それは相手が健人だったからだと思うんですけど、その感じがずっと変わらないです。

今もこんなふうにうれしい言葉を言ってくれて。僕としてはすごく光栄だし、それをずっと開いた状態で言ってくれているのが、よりうれしいです。本当に、健人は常に温度のある言葉を言ってくれます。

――その印象は今回の現場でも変わらずに?

桐谷:そうですね。違う映画の話ばかりして申し訳ないですけど(笑)、『ラーゲリ』のときは、待ち時間にホントにたくさん話して。誰よりもしゃべってたよね?

中島:一番しゃべってました。

桐谷:撮影現場がすごく寒かったので、話して笑い合うことで身体を温めようみたいな、生きる術としてそばにいたみたいところもあるんですけど(笑)。

それを経て、今回は親友という関係性で。僕は脚本を読んだとき、このカジ(梶原)というキャラクターはどの世界に行ってもリクと出会えば親友になるんやろうなって思えたんです。この二人の間柄がすごく好きで。そういう関係性に自然に入れたのは、もともとの健人とのつながりがあったおかげだなと思いました。

――梶原とリクは先輩・後輩という関係性でありながら親友ですが、お二人自身の関係性ともかなり近いと?

桐谷:似ているかもしれないですね。話すときは敬語も使うけど、タメ語になるときもあるとか。僕はツレ(友達)という感覚がしてうれしいです。

中島:車にも乗せてもらっていますしね(笑)。家まで送り届けてもらったり。

桐谷:そうそう(笑)。

中島:でも、最初はめっちゃ怖かったんです。『ラーゲリ』の衣装合わせの時だったんですけど、目力がすごく強いじゃないですか。

まだお互いに知らなかったとき、『紅白歌合戦』でご一緒したことがあったんですけど、キリケンさんが歩くと道が開くんです。その時に「怖っ!」って思っていたうえに、衣装合わせで会ってめっちゃ鋭い目で僕のほうを見てくるから、「恐ろしい3か月が始まる……」って(笑)。

桐谷:あははは(笑)。

中島:それが、実際に話してみたらすごく優しくて、そこからプライベートのこととかも話すようになって、今は僕のよき理解者であり、アニキです。

こうなってみると、リクとカジの関係性を作るためのプロセスでもあったのかな?とも思えます。僕は、二人でリクとカジができたことで、この映画で、自分の素直な瞬間を見せることができたんだと思います。(共演相手として)こんなに安心できる方はいないです。