コミュニケーションツールとしての小型一眼カメラ

小型一眼カメラの今後の進化として、どんな方向性が考えられるか。ソニーマーケティングの調査では、「小型一眼カメラに求める機能」として、「画質」や「サイズ」とともに、まだ一般的ではない「ネットワークとの連携」がクローズアップされている。特に20~30代では16.2%という数字を獲得。いち早くWi-Fi対応ワイヤレス通信機能を搭載した『NEX-5R』のように、手軽に良い写真が撮れ、かつネットワークともつながったカメラが人気を博していくと考えられる。

SNSやブログに写真を投稿したことがある
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同調査によれば、20代~30代の男性・30代の女性の80%以上が「SNSやブログに写真の投稿経験がある」と回答。20代の女性では、なんと92.3%もの人に経験があるようだ。また、カメラで撮影をする機会が増えたきっかけを「SNSなど写真を共有する機会が増えたから」と答えた人は、シニア層(50代・60代)で27.5%、子持ちのファミリー層では32.2%だが、若年層(20代・30代)は45.7%と、やはりいちばん多い。

以前と比べてカメラで撮影をする機会が増加したのは、SNSなど写真を共有する機会が増えた為
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SNSの普及は、撮影の機会を増やしただけではなく、“一般人の撮った写真”を目にする機会も一気に増加させた。プロのカメラマンの写真なら、その美しさにため息を漏らして終わるところだが、身近な人が撮った写真なら、「自分も撮りたい!」という願望が生まれるもの。「モノはクッキリと、背景はボヤけた仕上がりにしたい」「動き回るペットや子どもをキレイに撮りたい」など、具体的な目標とともに、スマフォやコンデジから、小型一眼カメラにシフトする人も多いのだろう。

NEX-5R(ブラック) Amazon
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同調査を分析した実践女子大学の松下慶太准教授は、特に若年層はカメラに対して「単に記録としての写真が撮れれば良いということではなく、自分らしさを表現し、共有してもらえるような写真を撮れるか」を求めていると話す。写真という表現に「いいね!」を押してもらうことで、承認欲求が満たされると感じる若者が多いのだという。
本格的にカメラに打ち込もうと考える人でなくても、SNSを通じて“写真の仕上がり”にこだわるようになった。小型一眼カメラはコミュニケーションのツールとしても選ばれていると言えるだろう。SNS時代にさらに追い風に乗り、シェアを拡大していくことが予想される小型一眼カメラ。一度手に取り、その性能を実感してみては?