子どもたちがこだわる「一番」

きょうだいを育てていると、「自分たちのなかで誰が一番好き?」と聞かれるのはよくあること。

親としては、ひいきなくみんな等しく愛されていると思ってほしいですが、子どもたちは「一番」を知りたがりますよね。

「みんな大好きだよ」と答えても、「それじゃダメ!」としつこく尋ねられて困るときもありますが、子どもにとって「一番」は「パパとママに愛されている証」。

親の愛情を独占できる一人っ子と違い、きょうだいがいれば自分より下の子を優先する親の姿にふと不安を覚えるときがあるかもしれません。

親は平等に接しているつもりでも、子どもたちの受け取り方はさまざまで小さな不満を抱えていることもあります。

愛情に差をつけず、みんなが笑顔になれるよう答えるにはどうすればいいか、ママたちに聞いてみました。

子どもが納得する答えとは?

「うちは三人きょうだいで、特に長男が『自分たちのなかで誰が一番好き?』と聞いてきます。

下の子たちの世話が先で長男には我慢させることが多く、ストレスを溜めているのかなと思うので、質問されたときは『みんな大好きだよ。いつもありがとうね』と感謝の気持ちを伝えています。

それでも『僕を一番にして』と駄々をこねるときがありますが、『ママにとってはみんな一番なの』『あなたのことも大好きだよ』と繰り返し言うと、納得したのかうなずいて離れます。

一番がいいというより、私に大好きだよと言われたら安心するのかなと思いますね」(女性/39歳/総務)

「僕が失敗したのは、下の子に『お姉ちゃんと私はどっちが好き?』と聞かれたときに『どっちも好きだよ』と答えたら『一番がいい』と泣かれてしまい、焦って『◯◯が一番好きだからね』と言ってしまったこと。

妹はそれをわざわざ姉に言いに行き、今度は上の子が泣きながら『私は一番じゃないの?』と僕のところに来て、答え方を間違えたと本当に反省しました。

『どっちも同じくらい大好きだよ、ごめんね』と何度も謝り、『ふたりとも一番だから』と強く言いました。

ふたりはケンカをしていたらしく、負けず嫌いの下の子が姉を言い負かすためだったとわかりましたが、安易に一番と答えるのは本当にいけないと実感しましたね……。

そのときは何とか納得してくれたけど、それ以来『どっちが好き?』と聞かれたら『ふたりとも大好き』しか答えません」(男性/35歳/公務員)