「付き合った後に知ったのですが、同僚の彼は職場ではしっかりしているけれど、プライベートではまったく何もできない男性でした。

私はそれを自分だけに気を許してくれている感じがして、かわいかったのでついついお世話を焼いてしまうようになってしまいました。

彼の部屋は元々散らかっていたのですが、私が掃除するようになると彼はまったく掃除をしなくなってひどく汚れるようになり、頻繁に通っていくうちに半同棲状態に。

一緒にいるときは、三食のご飯はもちろん、彼がお風呂に入るときには脱ぎ散らかした服の片付けから、バスタオルと着替えまでを用意していました。

主婦というよりも、家政婦みたいになっていたと思います。

それでも彼はお礼を言ってくれたし、優しかったから続けられていたんです。

でも、私が一度週末に体調を崩して、月曜の朝に病院に行く準備をフラフラの状態でしていたら、『朝ご飯は? 作ってから行ってよ』と。

100年の恋も冷めたような気持ちになりました」(33歳/飲食店勤務)

それでも付き合い続け、徐々にダメ男を直そうと試みたそうですが、いつも彼女がしていたことを頼むと彼は不機嫌になっていき、それが別れにつながったと言います。

彼は大学時代から一人暮らしをしていて、家は散らかっているものの生活できないレベルではなかったとのこと。

「最初に部屋の掃除をしてしまったのがよくなかった」と彼女は後悔を口にしていました。

余計な行動だったのか、彼の胸の内を知る術はありません。

フリーのライター・編集者。出版社で10年働いたのち独立。得意ジャンルは街ネタ、恋愛。お酒が大好き(ほぼ酔わない・酒豪)で、取材相手を飲みの席で見つけることが多い。