『ドラゴンボールZ 神と神』3月30日(土)より公開。(C)バードスタジオ/集英社 (C)「2013 ドラゴンボールZ」製作委員会
世界中に熱狂的なファンを持つ人気アニメが、17年ぶりに新作映画『ドラゴンボールZ 神と神』を発表する。原作者の鳥山明が、ストーリー・キャラクターデザインとして本格参戦したことでも話題の本作だが、果たしてどんな仕上がりになったのか。脚本を手掛けた渡辺雄介を直撃した。

鳥山明先生は、ポジティブで前向きな話にしたいという思いが強かった

 

 「ドラゴンボール」のTVアニメが放送を開始したのは、1986年。今からざっと27年前だ。当時、まだ小学校入学前だった渡辺はそのときをことを詳細に覚えているという。


「たしか幼稚園の卒業式の前日だったと思うんですけど、それまで観てた「Dr.スランプ アラレちゃん」の最終回が終わった後に、「ドラゴンボール」の予告編が始まったんですけど、それがすごく印象に残っているんです。おもしろそうなアニメが始まるな~と思ったんですよね。そこから「ドラゴンボールZ」が終わるまでずっと観てて、『週刊少年ジャンプ』もアニメの続きが知りたくて買い始めたっていう。幼稚園の僕は、まさか27年後の自分が脚本を書いてるとは思ってないでしょうね(笑)。言ってやりたいですよ、お前サボるなって」

 

脚本家、渡辺雄介さん

 現在33歳の渡辺は、まさしく“ドラゴンボール世代”。自身が子供のころから親しんできた作品のオファーが来た際にはとにかく驚いたと語る。

 「3文字で言うと、『まじか!』って(笑)。まず映画になることに驚いて、そして『今なの?』っていうのがあって、あと『俺なの?』っていうのと。僕は実写ばかりでアニメの脚本も書いたことがなかったし、あと年齢的にも若いので。もっとベテランの方だったり、今まで書いてきた人がの人がやるはずなのになと思いました」

これまで『20世紀少年』や『GANTZ』といったコミック原作映画を数多く手掛けてきた渡辺。そのあたりの実績も抜擢の理由だったと思われるが、なにせアニメ脚本は初めて。果たして、どのように作業は進んだのだろうか。