二人目を考えるときに夫婦で話し合いたいこと

二人目を考えるときに、夫婦ではどんなことを話し合っておくといいのでしょうか。

林「年齢や体のことを考えて、治療期間の目安を決めておくとよいと思います。治療にはお金もかかりますし、年齢も関係してきます。

どこまでの治療をするのか、いつまでやるのか、二人目が欲しいという意識はどこまであるのかなど、二人で話し合って、方針を決めておきましょう。

私も一人目で治療を進められているご夫婦には、『もしお二人目を望まれているなら、この頃がいいですよ』など、お伝えするようにしています。

お互いの意見がわかっていることは、治療を進めていくときにとても大切です。もちろん、治療が初めての方はわからないことが多いかと思いますので、まずはご相談に来られてください」

一人目の子育てをしながら不妊治療を受けるには?

ところで、気になるのは一人目の子育てをしながらの不妊治療のこと。

一人目の子につきっきりで、通院するための時間をつくることができるのか不安ですよね。そんなとき、どうすればいいのでしょうか?

林「オーク会では、オンラインでのヒアリング・診察を行っています。画面越しにお話ししていると、後ろでお子さまが走り回っている、なんてこともよくありますよ。

また、当会の大阪にある住吉院では託児所を併設しており、治療中にお子さまをお預かりしています。

利用率は高く、子育ての合間に来ていただけるような環境を整えております。特にタイミング法や人工授精などは、機会を逃してしまうとまた来月となってしまうこともあり、それをストレスに感じてしまうこともあります。

ただ、子育て中の治療は予期せぬことも起こりがちです。ご自身の生活に合う治療や通い方は何なのか、よくお話をしながら決めていきます」

二人目を希望している夫婦、そして希望しているけれど、なかなか授からないという場合は、まず相談に行ってみるのも一つの方法です。また、夫婦でしっかりと話し合っておくことも重要であるようです。ぜひ参考にしてみてください。

【取材協力】林 輝美 先生

林 輝美先生

日本生殖医学会生殖医療専門医、日本産科婦人科学会専門医、母体保護法指定医。
2005 年よりオーク住吉産婦人科に勤務。兵庫医科大学病院産婦人科学教室より宝塚市民病院へ。腹腔鏡手術の第一人者である伊熊健一郎医師のもとで非常に多数の腹腔鏡手術を行う。当時革新的だった「先天性腟欠損症に対するS状結腸を用いた腹腔鏡下造腟術」を発表。国立篠山病院、神戸アドベンチスト病院でその腕を振るう。
医療法人オーク会