「サークルで知り合った女性がいて、趣味が合うしLINEでの会話も盛り上がるし、もっと仲良くなりたいなと思っていました。
新型コロナウイルス感染症が流行してから彼女はサークルに来なくなり、LINEで『何かあった?』と聞いたら『今は人が集まる場所は避けたほうがいいと思って。みんなに会えないのは寂しいけど、何かあったら後悔する』とはっきり答えるのが印象的でしたね。
正直に言えば僕はそこまで感染のリスクを身近に感じていなかったのですが、彼女の言葉を聞いて『そうだよな』と納得し、それから僕もサークルに行くのをやめました。
彼女は僕の話を聞いて『え、私が余計なことを言ったせい?』と落ち込み、慌てて『いや、君の考えが正しいと僕も思ったから』と返したら理解してくれてよかったです。
でも、以前のように週に数回定期的に彼女と会うことがなくなったのはやはり寂しくて、そのうち彼女ともLINEのやり取りが減ってきて。
サークルの仲間からみんな出席を控えて活動がなくなった話も耳に入り、仕方ないとはいえつらかったですね……。
感染者の数が減ってきた頃、市から飲食店で使えるクーポンが発行されるニュースを聞き、勇気を出して彼女にメッセージを送りました。
話していなかったのは三ヶ月ほどだけど、彼女が今どう過ごしているかわからないし、『そっけない返事だったらどうしよう』と不安でいっぱいでしたね。
送ってすぐ彼女から返信があり、『久しぶり! LINEありがとう、私も送ろうと思っていたの』とあったときはうれしくて声が出そうでした。
『クーポンの話、知っている? 食事でもどうかなと思って』と勢いのまま送ったら、『うん、私も誘いたくて』とまたすぐ返事があって、僕と同じことを考えてくれたんだと思ったら一気に会いたくなりました。
好きだと実感したのは『前に○○に行きたいって話していたよね?』と僕の言葉を覚えてくれていたのを知ったときで、久しぶりの再会に僕を優先してくれる気持ちが本当にうれしかったです。
離れていても自分のことを忘れていなかった、とわかる言葉は素直にありがたいと思ったし、それを隠そうとしない彼女のことも、信頼しています」(33歳/製造)
連絡が減り距離が開いてしまうと、やり取りを再開するきっかけが掴めず悩みますよね。
やっと話題を見つけて提案してみたら、相手の女性も同じく誘うことを考えていたと知るのは、幸せなことです。
会話を覚えていてくれたこと、男性の行きたいお店を勧めてくれる姿が、好意を確信させました。
離れていた時間と距離を取り戻すような言葉は、ふたりの心を深く結びつけます。