「次男を出産したときは、ふたつ上の長男のお世話もあり本当にバタバタでした。

長男と遊んでいるときも赤ちゃんが泣けば抱っこに行かないといけないし、それを不満に思う長男が暴れ出したり、とにかく気を使うことが多くて。

ちょうど夫が単身赴任中で、実家の母親は腰を痛めているのでなかなか来てもらうことができず、『自分しか頼れない』と思いつめていた気がします。

長男を保育園に送っていかないといけないけど、朝から不機嫌でご飯を食べてくれない姿を見ると“もうダメだ”と落ち込み園をお休みし、ふたりを連れて児童館に行けば周りのお母さんがキラキラして見えて居心地の悪さを感じてすぐに帰宅、何もやる気が起こらず引きこもりのような生活でした。

買い物に行かなくちゃと思っても動くのが苦痛で、長男のご飯を作るのも嫌気がさし、カップラーメンで済ませた日もありましたね……。

幸い次男は特に病気もせず育ってくれて、そのおかげか長男とのコミュニケーションに集中することができ始めてから、元の生活を取り戻していきました。

あれから三年経った今、当時の自分を思い出すと『うつだったのかもな』とヒヤリとします。

ネットスーパーを利用したり託児所に赤ちゃんを預けたり、自分がもっと息抜きできる方法を知っておけばよかったなと思います」(38歳/総務)

赤ちゃんのお世話だけでも大変なのに、ほかの子に手を焼いてしまうとどんどん余裕がなくなります。

いわゆるキャパオーバーの状態になるとやる気が失せて動くことが苦痛になり、またそんな自分への情けなさも募ります。

いい意味で手を抜くこと、息抜きすることは、責められることでは決してありません。

楽がすることがかえって自分と子どもたちを救うのだと思いたいですね。