3. 夫が妻にいろいろ教えてくれる

年上の夫を、辞書のように役立つ存在と考えている妻も多いようです。

「ニュースで国際情勢とか経済の話でよくわからないことが出てくると、とりあえず夫に聞いてみる。私よりよく知っているし、他の人には今さら聞けないことも聞きやすいので助かる」

「仕事のことや職場の人間関係で悩んだら、毎回夫に相談している。毎回いい感じに肩の力の抜けたアドバイスをくれる」

精神年齢は変わらなくても、夫の方が長く生きている分、知識や経験は確実に多く蓄えています。

しかも、年下妻から見て、夫は、同じ会社で働いているとすれば上司の世代。家にいれば頼りになりますよね。

4. 夫は若く、妻は老けて見られる

ここまで年の差夫婦のメリットを多くお伝えしてきましたが、次は妻にとってはちょっと微妙なポイント。

年上の夫といっしょにいると、夫は実年齢より若く見られて得をすることが多いのに、妻は老けて見られてしまうことが多いというのです。

ある年下妻は、「20代後半のとき、夫の友人夫婦たちと食事したら、30代後半の女性に『私と同じ年くらい?』と聞かれてショックだった」と、苦い体験を語ります。

見た目だけでなく、物腰や話し方が落ち着いた感じになってくるという面もあるようです。

「夫の影響で野球や時事ネタに詳しくなってきてしまって、同世代の友達に『話題がオジサンぽい』と言われる」という声も出ました。

夫には言えない!? 年の差婚特有の心配事も

当然、個人差はあると思いますが、老けて見られるというデメリットを除けば、年の差の開いた夫との結婚生活は、揉め事が少なく、平穏に続く傾向があるようですね。

ただし、妻たちの多くは、ひそかな心配事を抱えてもいるようです。主な原因は、他ならぬ「夫との年の差」にあるようで……。

「夫はそろそろ50代。外食が続くと体重が増えすぎるし、普段の生活習慣が健康診断の結果に響きやすくなってきたので、食事には気をつかいます」

このような年上夫の健康面が心配という声は複数挙がりました。

「子どもが成人したとき、夫はかなりの年齢。正直、二人目どうしようかと悩む」

といった子づくりに関する問題も、年の差夫婦には「あるある」なテーマです。

さらに「夫の方が私より先に寿命が尽きる確率が高いから、その先のことを考えると仕事も貯金も気が抜けない」「夫に先立たれた後、私まだ再婚できるかなあ、なんて考えることもある」という声も……。

日本人の平均寿命は、男性より女性の方が高め。その上、夫と10歳前後かそれ以上年の開きがあるとなると、いやが応でも一人取り残される自分の姿がチラつきますよね……。

同世代同士やあまり年の差の開いていない結婚にも良い面はたくさんあると思いますが、妻たちの声を聞くと、年の差結婚が増えている理由がわかる気がします。

とはいえ、たしかに年の差が大きいと、同世代の夫を持つ妻以上に夫の健康や寿命は気になるでしょう。年上夫には、できる限り若さをキープして、長生きしてほしいですね。

結婚や夫婦関係は、時代の影響を大きく受けるものでもあります。個人的には、これからは妻の方が一回り以上年上という「年の差夫婦」がもっと増えていくのではないかと予想していますが、どうでしょうか?

京都在住ライター。私大文学部を卒業し、会社勤めを経てフリーライターに。東京都内で活動した後に、京都市左京区に引っ越し出産。その後は京都で子育てをしながらライター業を続ける。インタビュー・取材記事をはじめ、カルチャー、ヘルスケア、生活などのジャンルで幅広く執筆。