精神的な余裕を持って育児ができる
「35歳で妊娠したときは、うれしかったけど『若い子たちみたいな体力はないし、ちゃんと子育てができるだろうか』と不安もありました。
でも、いざ産まれたら子どもは本当にかわいくて、自分についての心配は吹き飛びました。
新生児の頃はもちろん大変なことばかりで、思い通りにいかないときも多いけど、『まあ、相手は人間だものね』と流せるのは、それまで会社や人間関係でいろんな思いをしてきたからだと思います。
友人たちから育児の過酷さは聞いていたし、ハプニングがあるのは当然。すぐ対処法を調べて動けるのもそうやっていろんなことを乗り越えてきたからで。
心に余裕を持てるのは今だから、と思うけれど、一方で子どもが独立していくまで働く時間の長さを考えると、ちょっと憂鬱にもなりますね」(45歳/営業)
経験を糧にできる女性は、高齢出産でも年齢に負けず楽しむ気概があります。
心に余裕を持てるのはそれだけ「やってきた」という自信があるからで、育児でもその胆力が活きるのですね。
高齢出産の場合、大変なのが労働期間の長さ。
周囲は子育てが終わっていてもまだ収入を得ていかなければならない現実はありますが、経験の多さを強みにして乗り越えていきたいですね。
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高齢出産はデメリットばかりに目が向きがちですが、今の年齢だからこそ手にしているものも多く、充実した子育てを楽しんでいる女性は大勢います。
どんな年代であっても育児について良い面と悪い面は必ずあり、年齢に関係なく柔軟に向き合っていく姿勢が大切です。
高齢だからと尻込みせず、子育てを幸せなものとして受け止める器を持ちたいですね。