世界で物価上昇(インフレーション)が加速しています。

2022年2月にロシアがウクライナに侵攻し、戦争が始まった影響でエネルギー関連を中心に資源価格が高騰し、それと時期を同じくして、原材料費の高騰や円安傾向も重なり、日本の家計は打撃を受けています。

家計に関わる費用では、電気・ガスなどの光熱費、飲食料品などの値上げラッシュが続き頭を悩ませている家庭も多いのではないでしょうか。

今回は、そんなインフレや資源高に負けないよう「家庭でできる資産防衛策」について解説します。

物価の現状と今後の値上げ予定

資産防衛策を練る前に、まずは現状の物価の確認と今後の値上げ予定について確認しましょう。

まず飲食料品ですが、これまでメーカーがおこなっていた、値段を据え置いたまま内容を減らす「ステルス値上げ」も限界を迎え、原材料費やエネルギー価格の高騰が続いた影響で、メーカーが続々と商品価格の値上げを始めました。

2022年6月現在、すでに小麦や食用油、醤油や菓子製品、乳製品などさまざまな飲食料品が値上がっています。また、トイレットペーパーなどの日用品や家の建築資材である木材など幅広く値上がりしています。

帝国データバンクが2022年4月に実施した「食品主要105社」価格改定動向調査によると、飲食料品メーカーの70%以上が、4月1日以降1年以内に値上げすると回答しています。その数累計6,000品目以上となり、価格改定率は平均11%という調査結果が出ています。

電気やガス、ガソリンなどのエネルギー関連も軒並み高騰しています。その中でも特に原油価格の上昇が顕著で、エネルギー大国であるロシアの影響が強くなっています。

ロシアは天然ガスの産出量が世界2位、原油の生産量は世界3位ですが、ロシアへの経済制裁措置として2022年6月現在日本はロシアからの輸入を止めています。その結果、電気代やガソリン価格が大幅な値上がりをしているのが現状です。