「ご機嫌取り」に走る彼を見ると
それ以来、彼は前より私に尽くしてくれるようになり、LINEも電話もマメにくれるし休日は積極的にデートに誘ってくれるし、楽しい交際が続いています。
例の女性とは会社で会っても挨拶すらしなくなり、それを目の当たりにしているのでまた浮気される心配も消えました。
女性と仲のいい同僚に彼と付き合っていることを打ち明けたので、女性のほうももう近づいてこないと思います。
『この映画、観たいって言っていたよね』
『お前が好きそうなお店だと思って予約した』
と私の“ご機嫌取り”に走る彼を見ると、正直ものすごく気分がいいです。
浮気したのだから当然だと思いますが、こうやって尽くされるお付き合いも悪くないなと思っています」(32歳/経理)
「浮気された側」の優越感
こちらのケースでは、ふたりは今もお付き合いを続けていて、結婚の話も出ているそうです。
彼氏の「ご機嫌取り」は当初より減ってきたようですが、このときの浮気についてはふたりの間で話題にするのはタブーになっていて、「泣きながら別れたくないと言った自分が彼氏は恥ずかしいのだと思う」と女性は話していました。
一人ぼっちになるのが嫌で彼女にすがりついた自分の姿は、男性にとって思い出したくない過去で、その引け目も彼女に尽くす側になることを受け入れさせています。
そんな彼氏を見て、彼女が優越感を覚えるのはある意味仕方のないこと。
自分は浮気された側、つまり被害者であり、「機嫌を取られる」ことが当たり前になるのですね。
彼氏の状態を考えれば窮屈な交際になりそうですが、それでも続くのは女性のほうに「過去を持ち出してはいけない」という分別があるからで、今のお付き合いに集中しているのが前向きさともいえます。