その晩は、まりやんぬがホテルのアメニティをチェックしてて「佐江ちゃーん、泡風呂入ろうよ!」って言い出して。でも、ふたりとも泡風呂にしたのをすっかり忘れて、バスタブにお湯を入れる振動で泡がモッコモコに拡がっちゃって。気付いた時にはあふれそうで「ヤバイ、エーッ!」って写真撮って大爆笑。その後もまりやんぬは、ひとりで盛り上がってお風呂入ってました。

――(笑)

まりやんぬは、いい意味で性格的に超マイペースなんですよ。たまに、話がかみ合わなくなるくらい(笑)。メールしてても「???」ってなることがあって、佐江が「今日はもうバイバーイ」って送ると「はーい♪」って明るく返ってくる、なんてこともよくあるし。

この間の上海のステージでも、打ち合わせにない歌をいきなり踊り出したりとか。あの時はフォローしなくちゃって、メッチャ焦りました(汗)。「空気読め!」って思う時もあります(笑)。でもだからこそ逆に、あぁこの子なら大丈夫なんだなって。他の人になら気を遣って言えないようなことも口にできるというか。

――確かに、まわりに気を遣い過ぎる佐江ちゃんとは、いいコンビかも?

鈴木まりや

(笑)それに、まりやんぬは私と話す時、いつも泣きながら笑ってくれるんです。そんな人は初めて。「佐江ちゃんといると涙が出てきちゃうー」って言うから「それは悲しくてじゃないよね?」ってドキドキしながら聞いてみたら「笑い過ぎちゃうからだよー」って。最初は私も「え、ぇえ?」って感じでした(笑)

「こんなに面白いなんて、歴史上の人物に残れるよー」って言って笑い泣きするまりやんぬと、それを聞いて「ワケわかんなーい!」って笑い泣きする私。一緒にいて、笑いが絶えないんですよね。

総選挙前日だって頭のどこかにはやっぱりずっと、選挙のことがありました。でもまりやんぬと過ごせたから「ほんとに明日、選挙なの?」なんて笑いながら、きちんと休めました。

彼女は天然過ぎるところもあるけど(笑)、気が付けば佐江が楽なようにしてくれている。さりげないけど、ほんとに優しい。あの晩しっかり寝られていなかったら、本番中に倒れちゃっていたかもしれません。

――佐江ちゃんが佐江ちゃんらしく、笑顔でいられるのもまりやちゃんのおかげ?

もちろん、マジメな顔で真剣な話もするんですよ。彼女は、自分の意見もちゃんと持っていますし。佐江が、まりやんぬにアドバイスをすることもあるけど、逆に彼女も「私は佐江ちゃんみたいな経験はないけど」って言いながらアドバイスをしてくれます。

同じAKB48の中でも違う環境にいた分、お互いに「そういう意見もあるな」って思えることが本当にたくさんあるんです。私にないところは彼女が、彼女にないところは私がカバーする、そういったことが自然にできます。

さえやんぬ(※佐江ちゃん&まりやちゃん)でいるようになって、自分の視野や世界がすごく広がりました。相方が彼女だからこそ、SNH48をやっていけると思います。

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