席に着き、焼きそばを注文。およそ2分で焼きそばが運ばれてきた。
台湾の家庭料理の味をベースにしている第一亭の焼きそば。麺は中太の平打ち麺。もちもちとした麺の食感と、シャキシャキの野菜が絶妙な組み合わせ。噛むほどに味わいが広がる。
味付けは塩ベースで、スープのコクとニンニクが効いたガツンとくる塩味。「がっつり」いきたいときにはたまらない仕上がり。もちろん、ビールにも最高の相棒。
第一亭は、現在兄弟姉妹での家族経営で、創業54年の老舗中華料理の店。看板メニューはスタミナ系のホルモン料理。
「中華料理は提供の早さが大事」と語る桜田さん。下処理に手間がかかるホルモン系の素材を毎日丁寧に仕込み、さっと調理して素早く提供できるようにしているという。
焼きそばをいただいたところで、噂で耳にした「パタン」という裏メニューを注文してみることに。
このパタン、メニューにはないが、第一亭の裏看板メニューとして常連の方々に愛されている麺料理だという。
パタンという名前は、桜田さん姉妹のお母さんが名づけたもので、まな板の上でニンニクを包丁で叩く音が“パターン!”と鳴るので、パタンと名づけられた。
茹でた後に冷水でギュッとしめられた中太の平打ち麺。ごま油と醤油ダレで和えられており、その上にパタンとされた生ニンニクとネギがかかった一品。
もちもちと強いコシの麺にガツンと効いたニンニク。醤油ダレとゴマ油がいいアクセントとなり、すいすい箸が動く。付け合せのスープは、ニンニクが辛く感じた時に飲むも良し、つけ麺のように麺をくぐらせていただくも良し。シンプルで意外性もあるパタンの味に感動。
もともとまかない料理だったパタン。常連さんの食べてみたいという声から提供を始めたそうだが、初代店主のお父さんの「手間がかからない簡単な料理はメニューにしない」という考えから、現在も裏メニューとして扱っていると、ギターを弾いていた男性、弟の中山政彦さんから伺った。
料理の味つけは、創業当時から一切変えていないという第一亭。
皆さんに贔屓(ひいき)にしていただいている味を、これからも守っていきたいと話してくれた。
取材を終えて
羽根付きあんがけ、本格香港風、台湾家庭料理ベース、そして焼きそばではないが店ならではのまかないメニュー。
前回を含め、さまざまなスタイルと味が焼きそばにはあるということと、まかないは基本的に、「めちゃくちゃうまい」ということが確認できた。まかない裏メニュー、皆さんもぜひ。
金鳳酒家
住所/神奈川県横浜市中区山下町191
電話/045-681-9717
営業時間/11:00~22:00
定休日/無休
第一亭
住所/神奈川県横浜市中区日ノ出町1-20
電話/045-231-6137
営業時間/11:00~24:00
定休日/火曜
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